カバー (企業)

カバー株式会社の概要と歴史

カバー株式会社（英: COVER Corp.）は、日本を拠点としたITサービス企業で、主にアプリケーション開発とエンターテインメント業界に焦点を当てています。特に、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営しており、世界中のファンに向けてバーチャルタレントの魅力を発信しています。企業のビジョンは「日本発のバーチャルタレントIPで世界中のファンを熱狂させる」ことです。

この企業は2016年に設立され、創業者でありCEOの谷郷元昭は、企業立ち上げ当初はVRを利用したゲームの開発を考えていました。しかし、バーチャルキャラクターが登場する中でVTuber事業に舵を切り、斬新なエンターテインメント体験を提供することに専念しました。

歴史の流れ

カバー株式会社は、2015年に設立の構想が生まれ、2016年6月に資本金19百万円で会社を立ち上げました。その後、急速に事業を拡大し、2017年にはVTuberアイドル「ときのそら」の活動を開始し、12月にはキャラクターと会えるライブ視聴アプリ「hololive」をリリースしました。2018年には、アプリのリニューアルを経て、さまざまなVTuberたちを迎え入れた女性VTuberグループ「hololive」を設立しました。また、音楽特化型VTuberプロジェクト「Virtual Diva AZKi」のデビューや、ゲーム実況ユニット「ホロライブゲーマーズ」の活動開始など、多岐に渡るプロジェクトを立ち上げています。

2019年以降は、海外展開も視野に入れ、中国の「bilibili」と契約し、また音楽レーベル「イノナカミュージック」を開始しました。2020年にはインドネシアへの進出を果たし、英語圏向けのVTuberグループも設立しましたが、中国市場からは撤退しました。

主な事業内容

カバーの中心的な事業は、VTuberプロダクション、およびメタバースを活用した新たなエンターテインメント体験の開発です。VTuberプロダクション事業では、所属するタレントのマネージメントや配信活動の支援、グッズ販売などを行っています。所属キャラクターのオリジナル商品を企画し、国内外のイベントで販売を行うマーチャンダイジング事業や、ARライブ形式の音楽ライブを展開するライブエンターテインメント事業も注力しています。

さらに、2023年にはVTuberの二次創作インディーゲームをサポートする「holo indie」にも手を広げました。これにより、ゲーム開発者がホロライブのキャラクターを使って新たなコンテンツを創造できるよう、プラットフォームを提供することとなります。

今後の展望

近年、メタバースという新たな市場への進出も果たし、バーチャル世界でのサービス展開に注力しています。2021年には、自社プロジェクト「ホロライブ・オルタナティブ」の展望を発表し、さらなるエンターテインメントの可能性を追求しています。また、2024年には海外拠点「COVER USA」を設立する計画が発表され、グローバルにエンターテインメントを発信する試みが続けられています。

カバー株式会社は今後も新たな技術を取り入れ、バーチャルタレントやエンターテインメントの未来を切り開く存在であり続けることを目指しています。

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