カラーギャング

カラーギャングとは

カラーギャングは、アメリカのストリートギャングを模倣した、日本の若者による集団です。彼らはチームごとに特定のカラーを持ち、その色をバンダナや衣服に取り入れて、集団の一体感と誇りを表現します。チーマーと呼ばれる非行集団から発展し、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、若者の間で流行しました。

ファッションと文化

カラーギャングの大きな特徴は、そのファッションスタイルです。チームメンバーは、お揃いの色のバンダナやTシャツなどを着用し、集団としての結束をアピールします。1990年代には、従来の暴走族のファッションが「ダサい」と見なされるようになり、カラーギャングのような新しいスタイルのファッションが台頭しました。この動きは、様々な派生集団を生み出し、2000年代初頭にピークを迎えましたが、その後衰退しました。しかし、2010年代には、埼玉県警によって複数のカラーギャングの存在が確認され、彼らによる事件も発生しています。

犯罪行為

日本では銃器の入手が困難なため、カラーギャングはバタフライナイフ、スタンガン、エアソフトガン、特殊警棒などの武器や、バット、木刀などで武装することがあります。彼らは、他の集団との抗争や、内部の統制を乱したメンバーへのリンチを行うことがあり、社会的な問題となっています。また、強盗や窃盗などの犯罪行為を行う際には、従来の暴走族とは異なり、無関係な人々を巻き込んだり、少人数で襲撃するため、強力な武器を使用することもあり、その危険性が指摘されています。これらの犯罪行為に対応するため、近年ではナイフなどの携帯に対する取り締まりが強化されています。

また、カラーギャングの中には、違法薬物の流通や振り込め詐欺の末端組織として活動しているグループも存在します。かつては暴走族が暴力団の下請け組織として機能していたように、カラーギャングも暴力団との関係を継続しているケースが見られます。

2004年には、茂原市でカラーギャングが引ったくり犯行中に顔を見られた女子高生を拉致し、殺害するという事件が発生しました。この事件では、成人2名と未成年2名が逮捕され、主犯格の成人2名には無期懲役の判決が下されました。また、2013年には、さいたま市北区で青ギャングと黒ギャングの抗争によって少年46人が逮捕されています。

2016年には東松山市で、カラーギャングに関わっていた少年が、人間関係のトラブルから仲間によって暴行され、溺死させられるという事件も発生しました。この事件では、未成年5人が逮捕され、その中にはカラーギャングのメンバーではない中学生も含まれていました。

カラーギャングが登場する作品

カラーギャングは、小説や漫画、コンピュータゲームなど、さまざまなフィクション作品の題材にもなっています。

小説
池袋ウエストゲートパーク - 石田衣良著
デュラララ!! - 成田良悟著
ヒステリック・サバイバー - 深町秋生著
浅草紅団 - 川端康成著
浅草色つき不良少年団 - 祐光正著
コンピュータゲーム
龍が如く
探偵 神宮寺三郎 KIND OF BLUE
アーバンレイン
428
漫画
サムライソルジャー
TWO突風!

これらの作品を通して、カラーギャングの独特な文化や社会現象が描かれています。

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