カリアク島・プティトマルティニーク島

カリアク島・プティトマルティニーク島

カリアク島とプティトマルティニーク島は、グレナダの属領であり、カリブ海のグレナディーン諸島に位置しています。これらの島々は、セントビンセント・グレナディーンとの国境に近く、美しい自然と独自の文化を持っています。中心地はカリアク島のヒルズボロにあります。

名称

別名として南部グレナディーン諸島とも呼ばれています。カリアク島の名前は、先住民カリブ族の言葉で「珊瑚礁の土地」を意味するKayryouacouに由来します。プティトマルティニーク島は、マルティニーク島から来たフランス人漁師が「小さなマルティニーク」と名付けたことが由来です。

歴史

500年から1000年頃には、アラワク族やカリブ族などの先住民が居住していました。1656年には、フランス人宣教師ジャン・バティステ・デュ・テルトルがカリアク島を訪問し、フランス人漁師による入植が始まりました。1756年には正式にイギリスの植民地となりました。プティトマルティニーク島は1700年代にフランス人漁師ピエールによって入植されました。1791年にグレナディーン諸島が分割され、カリアク島とプティトマルティニーク島はイギリス領グレナダの一部となりました。1974年にグレナダが独立し、両島はグレナダに属する独自の地方行政区分となりました。

政治

カリアク島とプティトマルティニーク島は、1944年に一つの選挙区となりました。1973年に制定されたグレナダ憲法では、独自の議会設置が明文化されていますが、2019年時点では未設置のままです。グレナダの内閣には、属領の業務を扱う「カリアクおよびプティトマルティニーク政務・地方自治省」が設けられています。2016年には、国名変更案が国民投票にかけられましたが、否決されました。

地理

カリアク島とプティトマルティニーク島は火山性の島であり、カリアク島の最高地点は291mです。カリアク島は丘陵地帯で、美しい珊瑚礁と浜辺があります。プティトマルティニーク島の最高地点は228mです。属領はグレナダの最北東に位置し、国内最北端はカリアク島のガン岬、最東端はプティトマルティニーク島東岸の岬です。南部グレナディーン諸島とも呼ばれますが、グレナダ領グレナディーン諸島の一部を管轄しているに過ぎません。

主な島は以下の通りです。

カリアク島
フリゲート島
ラージ島
プティト・マルティニーク島
* サリーン島

経済

観光が主要な産業です。かつては砂糖、ライム、ココアなどのプランテーションで栄えましたが、現在は自給自足の農業が中心で、トウモロコシやエンドウ豆などが栽培されています。畜産も行われています。プティトマルティニーク島では、漁業が盛んです。カリアク島にはローリストン空港があり、プティトマルティニーク島への移動は小型フェリーのみです。

文化

何世紀も続くカリアク島・プティトマルティニーク島の伝統的な木造船づくりは、2023年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。

島民

黒人、白人、クレオール人が主な住民です。公用語は英語で、パトワ語やフランス語訛りのクレオール語も話されています。

もう一度検索