カリッタ航空

カリッタ航空について

カリッタ航空（Kalitta Air）は、アメリカ合衆国ミシガン州に本社を置く貨物航空会社です。1997年にコンラッド・カリッタによって設立されました。アメリカ軍との契約によるチャーター便を多数運航しており、そのコールサイン「CONNIE」は創業者であるコンラッド・カリッタの愛称に由来します。

日本との関わり

カリッタ航空は、在日米軍の横田基地や嘉手納基地でも運航を行っています。2019年には国土交通省から外国人国際航空運送事業の経営許可を受け、中部国際空港経由の貨物定期便を開始。同年8月からは日本航空（JAL）との共同運航（コードシェア）による成田-シカゴ間の定期貨物便も運航しています。

2020年2月には、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客輸送のため、アメリカ政府の要請でチャーター便2機を羽田空港に派遣。アメリカ国籍の乗客328人をカリフォルニア州とテキサス州の空軍基地に移送しました。また、カリッタ航空が最初に購入したボーイング747型機はJALから購入したもので、現在でもJALに所属していたジャンボ機を複数保有しています。

定期便就航地

カリッタ航空は、以下の都市に定期便を就航させています（2020年4月現在）。

アメリカ合衆国: シンシナティ、ニューヨーク/JFK、アンカレジ、ロサンゼルス、オーランド、ホノルル、シカゴ、オスコダ
オランダ: アムステルダム
ドイツ: ライプツィヒ
ベルギー: ブリュッセル
バーレーン: バーレーン
インド: デリー
香港: 香港
日本: 東京/成田 (JALカーゴとコードシェア)
韓国: ソウル/仁川

機材

カリッタ航空は、以下の機材を保有しています（2022年3月現在）。

ボーイング747-400F: 26機
ボーイング767-300F: 8機
ボーイング777F: 5機

さらに、ボーイング777-300ERを貨物機に改修したB777-300ERSFを3機導入予定で、2023年に初号機を受領予定です。

航空事故

過去にいくつかの航空事故が発生しています。

1993年8月18日、AIA808便（ダグラス DC-8-61F）がリーワード・ポイント飛行場への着陸時に滑走路手前に墜落。乗員3人に死者なし。
2004年10月20日、ボーイング747-4B5BCFからエンジン1基が脱落。その後、デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港へ無事着陸。
2008年5月25日、CKS207便（ボーイング747-209F）がブリュッセル空港からの離陸時に滑走路をオーバーラン。乗員乗客5人に死者なし。
2008年7月7日、センチュリオン・エアカーゴ便として運航されていたCKS164便がエルドラド国際空港からの離陸直後にエンジン故障で墜落。乗員乗客8人に死者なし。地上で2人が巻き込まれて死亡。

まとめ

カリッタ航空は、アメリカ軍のチャーター便を軸に、世界各地へ貨物輸送を展開する航空会社です。日本にも定期便を就航させ、JALとのコードシェアも行っています。その歴史の中で、様々な困難を乗り越え、現在も成長を続けています。今後、導入される最新の貨物機が、更なる事業拡大を支えることが期待されます。

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