カルロス・カラスコ (野球)

カルロス・ルイス・カラスコ (Carlos Luis Carrasco)

カルロス・ルイス・カラスコは1987年3月21日にベネズエラのララ州バルキシメトで生まれたプロ野球選手です。彼は投手として活躍し、右投右打の選手です。現在はフリーエージェントとして活動しています。

経歴

プロ入りとフィリーズ傘下時代

カラスコは2003年にフィラデルフィア・フィリーズとアマチュアフリーエージェント契約を結び、プロ野球選手としての第一歩を踏み出しました。彼は2006年に傘下のA級レイクウッド・ブルークロウズで印象的な成績を残し、12勝6敗、防御率2.26を叩き出し、将来のエース候補と呼ばれるようになりました。しかし、その後のキャリアでは不調が続くことになります。

インディアンス時代

2009年、カラスコはクリフ・リーとのトレードでクリーブランド・インディアンスに移籍します。メジャーリーグのデビューは9月1日で、デトロイト・タイガース戦で先発しましたが、0勝4敗、防御率8.71と苦しい結果に終わりました。2010年はAAA級コロンバス・クリッパーズでのプレーの後、9月にはメジャーに昇格し、初勝利を挙げます。

2011年には開幕ロースター入りを果たし、活躍を期待されますが、肘の故障が続き、トミー・ジョン手術を受けることとなり、復帰には時間がかかりました。

2013年には復帰するも、防御率は6.75にとどまりました。2014年には14試合に先発し、8勝7敗、防御率2.55という良好な成績を収め、奪三振率9.4を記録します。2015年には年間通して先発ローテーションに入り、14勝を挙げ、アメリカンリーグで5位に相当する216三振を記録しました。

2016年は故障があり、登板試合数は減少しましたが、シーズンの成績は11勝8敗、防御率3.32を維持しました。2017年には自身初となる年間200イニングを達成し、18勝6敗で最多勝タイトルを獲得しました。

2018年も安定した成績を残し、17勝10敗、防御率3.38でした。この年、彼を含むpitcherが同一シーズンに四人全員が200奪三振を記録するという歴史的な業績を成し遂げました。

健康の試練

2019年、カラスコは健康上の問題に直面します。彼自身が白血病であることを公表し、一時的にプレーから離れることとなりましたが、闘病を経て復帰し、オフには複数の賞を獲得します。2020年は短縮シーズンにも関わらず、好成績を残しました。

メッツとその後

2021年にはニューヨーク・メッツに移籍し、登板数は少なく苦しいシーズンとなりました。2024年にはクリーブランド・ガーディアンズに加盟し、その後ニューヨーク・ヤンキースに移るも思うような成果を挙げられませんでした。その後、アトランタ・ブレーブスにトレードされました。

人物

カラスコは柔和な性格で知られ、特に子供たちへの支援に力を入れています。彼は小児病院を訪問するなど社会貢献活動にも積極的に取り組み、その功績が評価されてロベルト・クレメンテ賞を受賞しました。

投手としての特徴

彼の投球スタイルは多彩で、速球や変化球を駆使します。特にスライダーと三振を奪う能力に定評があり、2014年以降はスライダーをメインに使用し、奪三振率も大幅に向上しました。カラスコの愛称は「クッキー」で、これはお菓子が好きというエピソードに由来しています。

彼のキャリアは波乱に満ちたものですが、その中で成長を遂げ、現在も挑戦を続ける姿は多くのファンに感動を与えています。

もう一度検索