カンザキイオリ
カンザキイオリ(1997年3月11日生まれ)は、日本を代表する
音楽プロデューサー、
作曲家、
編曲家、ボカロP、そして
小説家です。彼の音楽活動は
YouTubeや
ニコニコ動画を通じて広がり、多くの楽曲やプロモーションビデオが視聴されています。特に有名な楽曲には『
命に嫌われている。』や『あの夏が飽和する。』があります。後者は小説としても書かれており、累計15万部を超えるベストセラーとなっています。
経歴
カンザキイオリは中学2年生の頃、学校に通うことの意味を見失い不登校になった経験があります。その際、
VOCALOIDに夢中となり、自らの音楽の道を切り開いていきました。高校1年の時にはアルバイトをしながら
VOCALOIDソフトの購入を目指しましたが、PCの性能が追いつかず、代わりに
ギターを購入しました。最終的に高校2年の時に
VOCALOIDソフトを手に入れることができ、軽音部で活動を始めます。
2014年1月には「黒柿」として初の楽曲『one day』を投稿し、ボカロPとしてのキャリアをスタートさせます。2015年に「カンザキイオリ」と改名し、同じく2017年8月には『
命に嫌われている。』をリリースします。この曲は瞬く間に人気を集め、
YouTubeや
ニコニコ動画で約1400万回再生を達成しました。
2018年からはバーチャルシンガー・花譜の楽曲制作も手がけており、彼女の全てのオリジナル楽曲の作詞・作曲・編曲を担当しています。さらに、スマートフォン向けゲーム『47 HEROINES』のイメージソングも手がけるなど多岐にわたる活動を展開しています。
音楽活動の幅
2019年にはテレビアニメ『同居人はひざ、時々、頭のうえ。』のオープニングテーマを新プロジェクト「Schrödinger’s cat」として制作し、自らも歌唱を担当しました。これを契機に彼の音楽活動はさらに注目を集め、同年4月には自身初のアルバム『白紙』を発表します。
2020年には自らの長編小説『獣』を発表し、これは同じくEP『人生はコメディ』と共にリリースされました。また、『あの夏が飽和する。』という小説が、音楽作品との連携が図られ、物語性や社会への疑念、死生観がテーマとして描かれました。
新たな挑戦と展望
2021年には、セルフボーカルでの楽曲発表を本格化し、シングル『不器用な男』をリリースしました。同年6月には自身初のワンマンライブも敢行し、その後も新たな音楽の方向性を模索しています。2022年にはテレビ初出演も果たし、この活動を通じて多くのファンの支持を得ています。
2023年には、所属していたクリエイティブレーベルKAMITSUBAKI STUDIO及びTHINKRを卒業し、新たに「IKIRU SHELF」というレーベルを設立しました。これは「創作を飾る棚」という意味が込められているそうです。
音楽性と影響
カンザキイオリの楽曲は、しばしば物語性を持ち、彼自身の小説と連携した作品も多く存在します。特に、死生観や社会に対する疑念、若者の反抗心が色濃く表現されており、多くのリスナーに共感を呼び起こします。PVは比較的視覚的にシンプルながらも、彼のメッセージ性が強く込められており、聴く人々に深い印象を与えています。
カンザキイオリは、今後も音楽とストーリーを融合させた新しい作品を期待されるアーティストの一人です。