カンバーランド長老教会

カンバーランド長老教会

カンバーランド長老教会は、1810年にアメリカで設立されたプロテスタントの長老派教会です。アメリカの第二次大覚醒リバイバルの影響下、アメリカ合衆国長老教会から分離して誕生しました。

名称の由来

「カンバーランド」という名称は、テネシー州とケンタッキー州にまたがるカンバーランド川流域の地名に由来します。教会の発祥の地を記念し、その名が付けられました。現在、テネシー州のモントゴメリ・ベル州立公園内には、カンバーランド長老教会の誕生地が保存されています。

教会制度

カンバーランド長老教会は、長老制教会制度を採用しています。教会員によって選出された長老たちによる会議を通じて教会が運営される、代議・民主制（会議制）です。具体的には、個々の教会の長老会議である小会、複数の教会からの代議員で構成される中会、より広範囲の大会、そして教会全体の長老会議である総会（ジェネラル・アッセンブリー／GA）があります。これらの会議は、地域的な広がりだけでなく、上位会議としての意味も持ちます。長老教会においては、各教会の自主性が尊重されつつも、中会が活動の中心的な役割を担うため、「中会主義（プレスビテリアニズム）」と呼ばれることもあります。

世界への広がり

カンバーランド長老教会は、北米を中心に世界各地に広がっています。現在、800以上の教会を有し、北米以外には、南米のコロンビアやブラジル、アジアの香港、韓国、そして日本に教会が存在します。フィリピンやカンボジアにも教会があります。国単位で形成されることが多い改革長老教会の中で、国境を越えて一つの教会が形成されている点が特徴的です。2008年6月には、総会（GA）が史上初めてアメリカ合衆国を離れ、日本で開催されました。

日本での活動

日本におけるカンバーランド長老教会の活動は、明治時代に始まりました。主に大阪、和歌山を中心に教会が広がり、多くの教会が設立されました。1884年（明治17年）には、ウヰルミナ女学校（現在の大阪女学院）や清教学園といった教育機関も設立されています。現在も各地に教会があり、神奈川県大和市の高座教会のように、複数回礼拝を行う活発な教会もあります。

日本へ派遣された主な宣教師

J・B・ヘール(1877)
A・D・ヘール(1878)
R・ウェルシュ(1880)
A・M・ドレナン(1880)
A・M・オーア(1881)
J・リービット(1881)



参考文献
『日本キリスト教歴史大事典』教文館、2003年

外部リンク
カンバーランド長老キリスト教会

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