カール1世 (バーデン辺境伯)

カール1世 (バーデン辺境伯)

カール1世（Karl I. von Baden, 1427年 - 1475年2月24日）は、15世紀にバーデン辺境伯として領地を統治した人物です（在位：1454年 - 1475年）。

生涯

カール1世は、バーデン辺境伯ヤーコプ1世と、ロレーヌ公シャルル2世の娘カトリーヌの間に生まれました。父ヤーコプ1世は社交的で穏やかな性格でしたが、カール1世は母方の祖父であるシャルル2世の好戦的な気質を受け継いだとされています。

1462年、カール1世はプファルツ選帝侯フリードリヒ1世との間で、マインツ大司教の選任を巡る紛争（マインツのフェーデ）を引き起こしました。神聖ローマ皇帝フリードリヒ3世を義兄に持つカール1世は、教皇ピウス2世やプファルツ選帝侯を含む諸侯と対立し、マインツ大司教の選任権を主張しました。一時的に和解が試みられたものの、カール1世が推す弟ゲオルクとその支持者が敵側に捕らえられたことで、紛争が再燃しました。

この紛争の結果、バーデン辺境伯領は荒廃と略奪に見舞われました。カール1世自身も、ゼッケンハイムの戦いでプファルツ選帝侯の捕虜となってしまいます。最終的に、カール1世は選帝侯に2万5000グルデンの身代金を支払い、シュポンハイムを担保として譲渡することを余儀なくされました。さらに、プフォルツハイムをプファルツ選帝侯の封土（レーエン）として認めることになりました。カール1世の遺体は、死後バーデン＝バーデンの聖堂参事会教会に埋葬されました。

子女

1447年7月1日、カール1世はプフォルツハイムにおいて、オーストリア大公エルンストの娘カタリーナと結婚し、6人の子供をもうけました。

カタリーナ（1449年 - 1484年） - 1464年、ヴェルデンブルク＝ザールガンス伯ゲオルク3世と結婚
ツィンブルガ（1450年 - 1501年） - 1469年、ナッサウ伯エンゲルベルト2世と結婚
マルガレータ（1452年 - 1495年） - リヒテンタール女子修道院長
クリストフ1世（1453年 - 1527年） - バーデン辺境伯
アルブレヒト（1456年 - 1488年）
フリードリヒ（1458年 - 1517年） - ユトレヒト司教

参考文献

Arthur Kleinschmidt (1882). "Karl I. der Kriegerische, Markgraf von Baden". Allgemeine Deutsche Biographie (ドイツ語). Vol. 15. Leipzig: Duncker & Humblot. pp. 228–233.
"Korrektur". Allgemeine Deutsche Biographie (ドイツ語). Vol. 16. Leipzig: Duncker & Humblot. 1882. p. 798.
* Konrad Krimm: Karl, Markgraf von Baden. In: Neue Deutsche Biographie (NDB). Band 11, Duncker & Humblot, Berlin 1977, ISBN 3-428-00192-3, S. 219 f. (電子テキスト版).

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