ガイロス帝国

ガイロス帝国：ゾイドシリーズに登場する暗黒大陸の軍事国家

ガイロス帝国は、トミー（現タカラトミー）の玩具シリーズ「ゾイド」に登場する架空の国家です。主に暗黒大陸ニクスを本拠地とする軍事国家として描かれています。

概要

ガイロス帝国は、1989年に「ゾイド」の第1期シリーズに初登場しました。当初は「暗黒軍」と呼ばれ、徹底的な破壊を行う恐怖の軍団として描かれていました。第2期シリーズからは「ガイロス帝国」と呼称が改められ、アニメや漫画などのメディアミックスにも登場するようになりました。

国章は、第1期では黒縁の黄緑色のシールドに黒い飛竜を横向きにした意匠でしたが、第2期からは緑色の宝玉をはめこんだ宝剣を擁き翼を広げた赤い飛竜の意匠へと変更されました。

作中の設定

ガイロス帝国は、中央大陸の地底族の指導者であったガイロスが建国に関与したとされています。当初はゼネバス帝国を後援していましたが、後に裏切り、その勢力を吸収しました。惑星Zi大異変では大陸の一部が沈没する被害を受けましたが、比較的早期に復興を遂げました。首都は、大異変前はダークネス（現チェピン）でしたが、大異変後はヴァルハラに遷都しています。

ニクス大陸は土地が貧しいながらも、独自の科学技術を発達させ、常に優位に立つ強国です。しかし、高緯度に位置するため日照時間が短く、太陽光に弱いという弱点も抱えています。

ガイロス皇帝は武力により複数の国家を服従させ、第二次大陸間戦争時代にはこれらの土地を改名しています。軍内部には旧ゼネバス帝国軍の将兵が多く在籍しており、彼らは捨て駒として扱われる傾向がありました。惑星Zi大異変後の復興期には、国内でガイロス派とゼネバス派の対立も発生しました。

皇帝

初代皇帝ガイロスは、一代で大陸を統一したとされる人物です。ZAC2097年にガイロスが逝去した後、幼帝ルドルフ・ツェペリンが帝位を継承しました。

歴史

ガイロス帝国の歴史は、第一次大陸間戦争と第二次大陸間戦争を中心に語られます。

第一次大陸間戦争

建国からゼネバス帝国との同盟までの詳しい歴史は不明です。ZAC2039年、ゼネバス皇帝の亡命を受け入れ、ゼネバス帝国を援助しますが、ZAC2051年に裏切り、ゼネバス軍の将兵とゾイドを吸収しました。これに対し、ヘリック共和国がニクス大陸への上陸作戦を敢行し、第一次大陸間戦争が勃発しました。ZAC2056年の惑星Zi大異変により、戦争は終結しました。

第二次大陸間戦争

ZAC2097年、ガイロス皇帝の死後、ギュンター・プロイツェン元帥が摂政となり、ヘリック共和国に宣戦布告し、西方大陸戦争が勃発しました。西方大陸での敗北後、プロイツェンは帝都ヴァルハラで反乱を起こし、ネオゼネバス帝国の建国を宣言しました。この事態に、ガイロス軍と共和国軍は休戦協定を結び、協同してプロイツェンを討伐しました。その後、ガイロス帝国は共和国の同盟国としてネオゼネバス帝国と戦いました。

軍隊

第一次大陸間戦争時代には、機甲部隊、皇帝直属部隊、特殊工作部隊など、多様な部隊構成が確認されています。ガイロス独自のゾイドも存在しますが、ゼネバス帝国から接収したゾイドも改造して運用していました。第二次大陸間戦争時代には、ヘルディガンナーがガイロス独自のゾイドとして使用されました。

ガイロス帝国の技術力はヘリック共和国より5年進んでいると言われており、ゾイドの性能を画一化する傾向が強く、搭乗者の安全性を重視した設計が特徴です。

編成

ZAC2099年以降のガイロス帝国軍は、装甲師団、特殊工作師団、装甲擲弾兵師団、輸送師団の4つの師団で構成されています。また、戦略空軍と海軍も存在します。

プロイツェン元帥が設立したPK師団と鉄竜騎兵団は、正規軍の指揮系統から外れ、プロイツェン元帥直属の部隊として活動しました。これらの部隊には、強力なゾイドが優先的に配備されていました。

部隊名

ゾイドバトルストーリーには、第一装甲師団、PK師団、鉄竜騎兵団など、特徴的な部隊が登場します。

主な所属人物

ガイロス、シュテルマー、シュデウ・アリカ、モーリィ・レイショー、A・J・ナックマンなど、様々な人物がガイロス帝国に所属しています。

地理

ガイロス帝国の都市や施設は、暗黒大陸ニクスを中心に存在します。ヴァルハラ、チェピンなどの都市や、カオスケイプ、メイズマーシなどの施設が代表的です。

アニメ『ゾイド -ZOIDS-』におけるガイロス帝国

アニメでは、ガイロス帝国は西方大陸の国家として描かれています。共和国との停戦後、プロイツェンの陰謀によりルドルフが行方不明となり、一時期はプロイツェンに実権を握られてしまいます。しかし、最終的には共和国と和平を結び、超国家機関「ガーディアンフォース」を設立します。

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