ガイ・ベリーマン

ガイ・ベリーマン：コールドプレイの屋台骨を支える才能

ガイ・ベリーマン（Guy Berryman）は、コールドプレイ（Coldplay）のベーシストとして世界的に有名なミュージシャンです。1978年4月12日に生まれ、その音楽的才能と多岐にわたる趣味で多くの人々を魅了しています。

生い立ちと音楽への目覚め

スコットランドで生まれたベリーマンは、幼少期にスティーヴィー・ワンダーの楽曲「マイ・シェリー・アモール」を聴いたことがきっかけで、ソウルミュージック、ファンク、モータウン、スタックス・レコードといった音楽に傾倒しました。12歳でイングランドのケント州へ移住し、13歳でベースギターを始めます。スクールバンドではトランペットやドラムも演奏し、Time Outというバンドでジェネシスのカバーなどを演奏していました。

コールドプレイとの出会いと成功

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで機械工学を学んでいたベリーマンは、クリス・マーティン、ジョニー・バックランド、ウィル・チャンピオンという後のコールドプレイのメンバーと出会います。当初は機械工学から建築学へ専攻を変えましたが、バンド活動に専念するため大学を中退。その後、家賃を稼ぐためにバーでアルバイトをしていました。

1999年、コールドプレイはメジャーデビューを果たし、ベリーマンは現在に至るまでバンドのベーシストとして活躍しています。2008年には、a-haのマグネ・フルホルメン、ミューのヨーナスらと共に多国籍バンドApparatjikを結成するなど、その音楽活動は多岐にわたります。

影響を受けた音楽

ベリーマンが影響を受けたミュージシャンは、ロック、ファンク、ジャズと非常に幅広いです。ジェームス・ブラウン、ビートルズ、クール・アンド・ザ・ギャング、ピンク・フロイド、ファンク・ブラザーズ、メイシオ・パーカー、ザ・ジェイ・ビーズなど、数多くのアーティストからインスピレーションを受けています。

人柄とエピソード

ベリーマンは物静かな性格で知られており、インタビューなどでは多くを語りません。クリス・マーティンは、「ガイは不機嫌に見えるかもしれないけれど、ただ物静かなだけなんだ」と語っています。2021年のインタビューでは、マーヴィン・ゲイの「悲しいうわさ」を一番好きな曲として挙げています。また、左利きでありながら、右用のベースギターを演奏するという特徴も持っています。

ベリーマンの父親はエンジニアで、英仏海峡トンネルの工事に従事していました。母方の家族は工場のオーナーという家系です。プライベートでは、クラシックカーの収集、ファッション、写真、デザイン、アート、アンティークなど、幅広い分野に情熱を注いでいます。

多彩な趣味

自動車愛好家としても知られ、1950年代から70年代にかけてのヨーロッパの珍しいスポーツカーを収集しています。エンジニアリングやコンセプトに深い興味を持ち、大学での研究を生かして車のレストアにも携わっています。2019年には、自動車メディア「ロードラット（The Road Rat）」を設立しました。

ファッションにも造詣が深く、1940年代から70年代の軍服をコレクションしています。「巧みに作られ、時代を超越し、単なるファッションではないもの」「サステナブルで、使っていくうちに、だんだん見栄えがよくなるもの」を好むと語っています。2020年には、ファッションブランド「アプライド アート フォームズ（Applied Art Forms）」を設立しました。

プライベート

2004年にロンドンで洋服店を経営する女性と結婚し、2006年に娘が誕生しましたが、2007年に離婚。離婚後も2人とは良好な関係を続けています。

コールドプレイのメンバーの中でも特に親日家として知られており、デビュー前にバックパッカーとして日本各地を訪れた経験から、日本への深い愛着を持っています。2022年に日本を訪れた際には、ヴィンテージショップ巡りを楽しんだそうです。アメリカン・コミックのキャプテン・アメリカや、スペースインベーダーも好んでいます。また、サッカークラブのレイス・ローヴァーズFCのファンでもあります。

ガイ・ベリーマンは、コールドプレイの音楽を支えるだけでなく、多彩な才能と魅力を持つ人物です。

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