ガジョン (SS-211)

ガジョン (USS Gudgeon, SS-211) の概要

ガジョンは、アメリカ海軍の潜水艦で、タンバー級に属する一隻です。艦名は、北半球ではコイ科カマツカ亜科、南半球ではカワアナゴ科の魚類に由来し、潜水艦の外見的類似性を表しています。なお、同艦の喪失後、8年後にタング級潜水艦の5番艦として2代目ガジョン（SS-567）が就役しています。

艦歴

ガジョンは1941年1月25日、カリフォルニア州ヴァレーホのメア・アイランド海軍造船所で起工され、進水の際にはウィリアム・S・パイ夫人によって命名されました。進水後、1941年4月21日にエルトン・W・グレンフェル少佐の指揮のもと、正式に就役しました。髪を整えた後、カリフォルニア沿岸で艦の整調を行ったガジョンは、8月28日に出航し、ワシントン州シアトルを経てアラスカへ向かいました。

その後、ハワイに向かい、1941年10月10日に真珠湾潜水艦基地へ到着します。到着後は2ヶ月の間、訓練や作戦活動を行い、1941年12月7日の日本軍による真珠湾攻撃の際にはラハイナ水道で訓練中でしたが、すぐに基地に帰還しました。

第1の哨戒（1941年12月 - 1942年1月）

ガジョンは12月11日、最初の哨戒に出発し、これはアメリカ潜水艦による戦時哨戒としての初の試みでした。哨戒中、日本近海で艦船を6隻発見し、1月4日には1,500トン級の貨物船に対し魚雷を発射しましたが、命中はしませんでした。さらに、再度の攻撃では夜間に貨物船に魚雷を発射し、1回の命中音を確認します。同艦は同じく対敵艦船への攻撃に成功し、1月27日には伊73という潜水艦を沈める記録を持ち、アメリカ潜水艦の中で初めて敵艦船を撃沈した艦となりました。最終的に、51日間の行動を終え、真珠湾に帰投しました。

第2、第3の哨戒（1942年2月 - 6月）

ガジョンはその後、2回目の哨戒へと続きます。2月22日に東シナ海へ向かい、3月には日本の交通路へ侵入しましたが、当初の魚雷攻撃には成功せず、3月26日に輸送船富浦丸に対して攻撃しました。この攻撃も完全には成功せず、ガジョンは各種予定や命令の中で移動を余儀なくされることがありました。

その後の哨戒ではミッドウェー島での攻撃や数回の輸送船に対する攻撃も行い、ガジョンはその運行を続けました。

第4の哨戒（1942年7月 - 9月）

7月11日にはトラック諸島近海の哨戒を始め、数度の攻撃を行いますが、命中には至らず、艦は爆雷攻撃を受けることがありました。ガジョンはその後も攻撃を継続し、間もなくいくつかの軍用船に攻撃を成功させます。最終的には53日間の行動を経て帰投しました。

第5、第6の哨戒（1942年10月 - 1943年2月）

以降、ガジョンはソロモン諸島やフィリピン方面に進出し、いくつかの船団を発見し攻撃しました。しかし、時には命中せず、また新たな命令により移動を余儀なくされる事情もありました。

第7、第8の哨戒（1943年3月 - 5月）

ガジョンはその後もジャワ海方面へ活動を広げ、潜水艦を発見した際には果敢に攻撃を行いました。これらの艦の多くや哨戒艇に出会い、数回の直接的な交戦を経て一定の戦果を挙げました。5月にはフィリピン方面での攻撃も続け、大型船を攻撃しましたが、この時期の哨戒活動は非常に厳しい状況でした。

第9、第10の哨戒（1943年9月 - 12月）

9月以降、ガジョンはマリアナ諸島で活動を続けるが、新たな敵対艦船との遭遇が続きますが、結果的には命中に至らないことも多く、最終的には真珠湾への帰還が行われました。しかし、すでに艦の疲労が見えつつありました。

第11の哨戒（1944年1月 - 3月）

1944年には東シナ海へ向かい、数度の攻撃を仕掛けますが、最終的には艦の消息が途絶えてしまいます。

喪失

その後、ガジョンは消息不明となり、1944年6月7日に公式に喪失が宣言されました。日本の航空機による攻撃やその他の報告があり、その状況の詳細は不明のままです。ガジョンは3年間の活動期間において14隻の敵艦を沈め、71,372トン以上を記録したアメリカ潜水艦の中でも名を残しています。

彼の戦果は、アメリカ海軍において非常に重要な位置を占め、艦は数々の戦功をもたらす存在となりました。

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