ガビラン (潜水艦)

USS Gabilan (SS-252)

ガビラン（USS Gabilan, SS-252）は、アメリカ海軍の潜水艦の一つで、ガトー級に分類されています。その艦名はスペイン語で「鷹」を意味し、カリフォルニア湾に生息するトビエイ科のエイに由来しています。

艦歴

「ガビラン」は1943年1月5日に、コネチカット州グロトンでエレクトリック・ボート社によって起工され、同年9月19日に進水しました。12月28日にはカール・R・ホーランド少佐の指揮のもとで艦艇としての任務が始まりました。整調を終えた後、キーウェストで短期の対潜水艦訓練を実施し、続いてパナマ運河を経てハワイに向かいました。1944年3月23日には真珠湾に到着しました。

第1、第2の哨戒（1944年4月 - 8月）

「ガビラン」は1944年4月21日、最初の哨戒任務としてマリアナ諸島へ向かいました。この任務は通常の作戦に加え、アメリカ軍の侵攻準備に必要な情報を収集する目的も含まれていましたが、この期間中は戦果を上げることはできず、6月6日にミッドウェー島に帰投しました。

6月29日には、日本近海に向かう2回目の哨戒が始まりました。7月17日未明、「ガビラン」は銭洲近海で敵艦を発見し、魚雷を4本発射。そのうちの1本が命中し、敵艦は沈没しました。この攻撃の詳細は後に修正され、敵艦の正確な種類は不明のままです。8月18日、49日間の行動を経て真珠湾に戻りました。

第3、第4の哨戒（1944年9月 - 1945年2月）

1944年9月26日、「ガビラン」は3回目の哨戒としてウルフパックを編成し日本近海へ向かいました。同年10月31日、敵艦への攻撃に成功し、海洋観測船を撃沈しました。その後、サイパン島のタナパグ湾に帰投しました。

12月29日、「ガビラン」は4回目の哨戒に出発し、南シナ海へ向かいました。この期間は非常に危険な環境での活動となり、幾度も敵機からの攻撃を受けましたが、最終的には無事に帰還しました。

第5、第6の哨戒（1945年3月 - 8月）

「ガビラン」は1945年3月20日に5回目の哨戒を始め、ジャワ海に向かいました。この任務では小型艦艇を発見し、攻撃に成功しました。また、軽巡洋艦「五十鈴」を沈めるなどの戦果も上げました。

6月20日には6回目の哨戒が行われ、東京湾でのパイロット救助任務に従事しました。この哨戒では17名の飛行士を救助し、浮遊機雷を破壊するなどして帰投しました。7月には日本の潜水艦を発見しましたが、攻撃には至りませんでした。

戦後

「ガビラン」は1946年に退役し、その後ニューロンドンに到着。その生涯を通じて六回の哨戒任務を成功裏に終了させ、第二次世界大戦における功績から4個の従軍星章を受章しています。その後、1959年にスクラップとして売却されました。

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