ガラスマオ州

ガラスマオ州（英語表記: State of Ngardmau）は、太平洋に位置する島国、パラオ共和国を構成する行政区画の一つです。バベルダオブ島西部に広がるこの州は、北はアルモノグイ州、東はオギワル州、南はガラルド州と境を接しています。

州域の地形は、平坦な場所が少なく、全体的に起伏に富んでいるのが大きな特徴です。このような地形の中で、パラオ共和国における最高峰であるゲレチェルチュース山（Gerchelchuus）が州内に鎮座しており、その存在は州の景観を特徴づける要素の一つとなっています。また、起伏に富んだ土地からは多くの河川が流れ出し、州内の豊かな自然環境を育んでいます。

多くの河川が存在することに関連して、ガラスマオ州には美しい自然の景勝地も点在しています。中でも著名なのは、ガラスマオの滝（Ngardmau Waterfalls）です。この滝は、州内を流れる河川の一つによって形成され、その壮大な景観は訪れる人々を魅了し、観光名所としても知られています。自然が織りなすこの景観は、州の貴重な財産と言えるでしょう。

歴史的な側面を見ると、ガラスマオ州は、かつて日本の統治時代に重要な産業拠点でした。この地域では、アルミニウムの原料となるボーキサイトの採掘が盛んに行われており、当時の鉱山や関連施設の跡が、現在も州内に残存しています。これらの遺構は、この地が経験した産業開発の歴史を静かに伝えています。

現代のガラスマオ州の人口については、2015年の調査によれば、185人でした。このように、ガラスマオ州は、地理的な特徴、豊かな自然、そして過去の産業史の痕跡を持つ、パラオ共和国の一州です。

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