ガンダムマックスター

『機動武闘伝Gガンダム』に登場する、ネオアメリカ代表のモビルファイター（MF）。第13回ガンダムファイトに、チボデー・クロケットが搭乗する機体として登場しました。大会登録番号はGF13-006NAです。

本記事では、漫画『いけ! いけ! ぼくらのシャイニングアッガイ!!』に登場するアッガイマックスターや、漫画『超級!機動武闘伝Gガンダム』に登場するガンダムマックスリボルバーについても解説します。

機体解説

ガンダムマックスターは、ネオアメリカが第13回ガンダムファイト向けに開発したモビルファイターです。攻撃力に重点を置いた設計が特徴で、一撃で敵に大打撃を与えるパンチ力を誇ります。その反面、索敵能力や状況への適応能力は低いため、装甲の厚さや機動性を向上させるボクサーモードを搭載し、弱点を補っています。

ガンダムファイターであるチボデー・クロケットは、アメリカのヒーローであり、アメフトを模したヘルメットや、チボデーが得意とするボクシングの腕前を最大限に発揮できるよう、機体は設計されています。

ボクサーモード

スピーディーなバトルを行う際に使用する形態です。胸部のプロテクターが外され、肩アーマーを取り外すことで肩幅を狭め、腕部にはグラブを装備します。この形態では防御力が低下するものの、フックワークなどの格闘能力が向上します。

HGFCプラモデルでは、オリジナル要素としてボクサーモードから更にフロントアーマーや脚部の一部装甲をパージした形態が追加されました。

主な武装

頭部バルカン砲
牽制用の兵器ですが、本編ではほとんど使用されませんでした。
ギガンティックマグナム
腰に装備された二丁拳銃です。ビームガンとも記述されます。超硬素材の装甲を打ち抜くほどの威力を持ちますが、グランドガンダム戦では有効打にならず、弾切れを起こしてしまいました。しかし、最終的にはローゼスビットを銃身に装着して発射し、グランドガンダムを撃破しました。
移動用トランスポーター（シールド）
マックスター専用のシールドで、サーフボードのように搭乗することで移動用のトランスポーターとして機能します。HGFCプラモデルでは「フライヤーシールド」という名称が付けられています。
ファイティングナックル
肘部に収納されており、敵を殴打する際に展開されます。
グラブ(ショルダーアーマー)
ボクサーモードの際に使用する、肩アーマーを腕部に取り付けた装備です。内蔵されたスラスターによってパンチの威力を高めます。

主な必殺技

バーニングパンチ
ボクサーモード時に放つ必殺技。ストレートパンチですが、ギアナ高地での初披露時には炎を放って飛んでくる岩を粉砕しました。スーパーファミコン用ゲーム『機動武闘伝Gガンダム』ではバーニングアッパーも登場していますが、ファイティングモードで放つ技となっています。
サイクロンパンチ
ファイティングモードでもボクサーモードでも使用する技で、パンチで竜巻を発生させます。
豪熱マシンガンパンチ
チボデーがギアナ高地での修行で会得した新必殺技です。一度に10発の必殺パンチを同時に繰り出す大技で、生身で放てば離れた位置にある物体を粉砕するほどの衝撃波を発生させます。しかし、「パンチの数だけ分身して受け止めればいい」という発想から生まれたゴッドガンダムの分身殺法「ゴッドシャドー」によって破られました。
ローゼスマグナムハリケーン
『スーパーロボット大戦J』オリジナルの必殺技です。グランドガンダムに止めを刺した際のガンダムローズとの連携を再現した技で、最初にガンダムローズが攻撃し、最後にギガンティック・マグナムでローゼスビットを撃ち込みます。
シャッフルパンチ
コミックボンボンの漫画版に登場する技で、右腕を突き出して突進します。その際、拳にはクイーン・ザ・スペードの紋章が浮かび上がります。
シャッフル同盟拳
シャッフル同盟5人の力を合わせた合体技です。グランドマスターガンダムを消滅させました。漫画版での名称は「爆熱石破天驚拳シャッフルアタック」です。

劇中の活躍

第2話から登場し、新シャッフル同盟の仲間の中では唯一ドモンに初戦で敗北しました。この時、右腕を肩近くまで粉砕されますが、頭部は無事だったため失格は免れました。しかし、スカッドガンダムを一撃で破壊するなど、その戦闘能力は決して低いものではありません。

ほかの新シャッフル同盟のガンダムと同様に、デビルガンダム細胞に感染したチボデーと共にデビルガンダムの配下となってしまいますが、旧シャッフル同盟によって救出されました。その後、紋章を継承したチボデーはギアナ高地で特訓を行い、新必殺技「豪熱マシンガンパンチ」を会得しました。この技を武器に決勝リーグでゴッドガンダムに挑みますが、「分身殺法・ゴッドシャドー」によって破れ、敗北しました。

ランタオ島での決戦では、ガンダムローズと共にグランドガンダムに挑み、一時はピンチに陥ったものの、ギガンティック・マグナムにローゼス・ビットを弾丸代わりに込めて撃ち出す荒業で撃破しました。デビルガンダム災害の沈静化にも大きく貢献しています。

コミックボンボンの1995年8月号増刊の番外編では、チボデーと共にDG細胞に感染し、ゴッドガンダム以外のシャッフル同盟の三体を撃破しています。

製作エピソード

メカデザインを担当した大河原邦男によれば、当初はカウボーイのイメージでデザインし、拳銃はその名残であるとのことです。総監督の今川泰宏は、「最初はアメフトで、それがボクサーになる変身ガンダム」としてデザインし、おもちゃ感覚の強いデザインが好きであると述べています。一方で、大河原は自著において、当初はガンマンをモチーフとした画稿を提出したが、後にアメフトやボクサーの要素が取り入れられたと語っています。

アッガイマックスター

ことぶきつかさの漫画『いけ! いけ! ぼくらのシャイニングアッガイ!!』に登場する機体です。ドモンと同じくアッガイファイトに降格させられたチボデーが搭乗します（降格の理由は不明）。ガンダムマックスターの姿を模したアッガイであり、頭部装甲（作中では「ヅラ」と呼称）を拳に装備することで、ガンダムマックスターのようにボクサーモードへと変形できます。

ガンダムマックスリボルバー

島本和彦の漫画『超級!機動武闘伝Gガンダム』に登場する機体です。型式番号はGF13-006NAII。ネオアメリカが第13回ガンダムファイト決勝大会用に新たに用意したMFです。

機体デザインは西部劇の保安官をモチーフとしており、マックスターよりも射撃性能が向上しています。さらに装甲を完全にパージしてマックスター以上に身軽になる「減量モード」が実装されており、本気を出したチボデーのボクサーとしての動きを完璧にトレースすることができます。そのフットワークとパンチの速さは、ドモンの動体視力でも目で追うことさえできず、ましてや体がついていくなど論外なほどでした。

脚注

注釈

出典

関連項目

ガンダムシリーズの登場機動兵器一覧

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