ガーシー参議院議員への除名処分

ガーシー議員の除名処分

2022年7月10日に行われた第26回参議院議員通常選挙において、NHK党から立候補したガーシー（東谷義和）は、ドバイからのネット選挙活動を通じて議席を獲得しました。しかし、その後の経緯は波乱に満ちたものでした。

当選とその後の行動

ガーシーは国会への登院を拒否し、その理由として「暗殺や不当逮捕の恐れ」を挙げていました。このため、彼は2022年の第209回及び第210回国会に出席せず、2023年1月23日の第211回国会召集日から1週間が経過しても議会に姿を現しませんでした。これに対し、参議院議長はガーシーに国会出席を求める招状を発出しました。

懲罰の始まり

招状から7日経ってもガーシーは登院せず、2023年2月8日には本会議を欠席しました。これは国会法第124条に基づき懲罰委員会に付託され、その結果、2月21日に最初の懲罰案が全会一致で承認されました。ガーシーは日本に帰国し、陳謝する意向を示しましたが、実際の陳謝は3月8日の本会議に予定されていました。

陳謝文の提出と帰国拒否

しかし、3月7日、ガーシーはトルコでの訪問中に突然帰国を撤回し、陳謝文を朗読した動画を国会に提出しましたが、国会はこの動画を受け取ることを拒否しました。そのため、懲罰委員会は再度付託を行うこととなります。ガーシーが所属するNHK党もこの一連の流れを受け、党首の立花孝志が辞任し、新たに「政治家女子48党」として再出発しました。

除名の決定

懲罰委員会は3月14日に重い懲罰案「除名」を全会一致で可決し、翌日の本会議で記名投票が行われました。その結果、賛成235票、反対1票でガーシーの除名が決定。これは1951年以来の重要な処分でした。除名後、ガーシーは国会議員としての不逮捕特権を失うこととなります。

各政党の反応

除名に関する各政党の反応は様々でした。政治家女子48党の浜田聡政調会長は、除名が世論による一方的な影響を受けたと考えており、自由民主党の世耕弘成幹事長は国会に登院しなかったことを遺憾に思うと述べました。一方、立憲民主党は「国民の代表としての自覚がなかった」とし、除名の正当性を認めました。

除名後の影響

除名されたことによりガーシーは逮捕状が出され、後には外務省から旅券の返納命令も受けました。6月4日に帰国後、ガーシーは逮捕され、その後の行動は再び注目を集めています。8月には、今後の選挙に関わる可能性についても言及されており、彼が再び政治の舞台に戻ることもあり得る状況です。

この一連の出来事は、ガーシー議員の個人の行動がどのように国会全体に影響を及ぼしたのか、そしてその結果が日本の政治における更なる改革の必要性を示しています。

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