ガープス・サイバーパンク

ガープス・サイバーパンク

『ガープス・サイバーパンク』とは、近未来のディストピアをテーマにしたテーブルトークRPGであり、その背景にはウィリアム・ギブスンの作品からインスパイアを受けたサイバーパンクの要素が詰まっています。この作品は、1990年にスティーブ・ジャクソン・ゲームズによって初版が発売され、その後日本語訳版が1996年に登場しました。日本語版はグループSNEにより翻訳され、角川スニーカー・G文庫からリリースされました。

作品の背景

『ガープス・サイバーパンク』の原書は、アメリカ合衆国テキサス州のスティーブ・ジャクソン・ゲームズが発表したもので、同社は1990年にアメリカ合衆国シークレットサービスの強制捜査を受けました。この際、まだ未完成だった『ガープス・サイバーパンク』の草稿が押収されるという事件が発生し、その後の展開で作品は話題となりました。この事件は、電子フロンティア財団との間で異なる主張があったものの、当局によるコンピュータ犯罪対策の一環として行われました。

ソースブックの内容

本書の主要なソースブックには、多数の章が含まれています。例えば、キャラクターセクションでは、プレイヤーキャラクターのタイプ（ネットランナー、コーポレイト、警察官、セレブリティなど）や、それぞれの特性、技能、報酬のガイドラインについて詳しく説明されています。また、サイバー装備の章では、人工四肢や体内インプラントなどのサイバー技術に関する詳細なルールが示されています。これにより、プレイヤーは自らのキャラクターを効果的にカスタマイズできるのです。

他にも、近未来のガジェットを含む一般装備セクションや、ネットランニングに関する詳しい解説を提供しています。このネットランニングの部分は特に重要で、ニューラルインターフェースを通じてアクセスされるサイバースペースや実際のコンピュータネットワークのルールを理解することができます。

ゲームマスター向けのリソース

ゲームマスターがサイバーパンクの世界を独自に設計するためのガイドラインや、長期的な冒険を運営する方法についての章も用意されています。これは、プレイヤーがより深く物語に没入できるようにサポートするためのもので、サイバーパンク特有の緊張感や魅力を引き出すためのツールを提供します。

書籍リスト

『ガープス・サイバーパンク』は、その魅力だけでなく、関連書籍やサプリメントも数多く出版されています。たとえば、GURPS Cyberpunk AdventuresやGURPS Cyberworldといったタイトルがあり、これらはそれぞれ異なるシナリオや要素を追加するもので、プレイヤーやゲームマスターにとっての新たな選択肢となります。日本語訳版も存在し、ゲームの魅力を日本のファンにも届けています。

このように、『ガープス・サイバーパンク』は、近未来のサイバーパンク世界を体験するための魅力的なツールキットであり、プレイヤーやゲームマスターにとって、膨大な可能性と無限の冒険を提供するものとなっています。

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