角川スニーカー・G文庫

角川スニーカー・G文庫の概要

角川スニーカー・G文庫は、1994年に設立された、角川書店（現：KADOKAWA）が手がける文庫レーベルです。このレーベルは、主にテーブルトークRPG（TRPG）に関連する書籍の出版を目的としており、文庫版ルールブック、サプリメント、リプレイ、そしてガイドブックシリーズなど、幅広いジャンルの書籍が揃っています。ここでは、TRPGの魅力を余すところなく発信し、多くのファンに愛される作品群が展開されました。

創刊以前の出版活動

角川スニーカー・G文庫の創刊にあたる1994年以前から、角川書店はTRPGに関する書籍の出版を行っていました。特に、『ロードス島戦記』を題材としたリプレイや、ガープスシリーズなど、早くからTRPGの文庫書籍をリリースしていたのです。これらの書籍は、レーベルが本格的に始動する際に、すべて角川スニーカー・G文庫として再版されることとなりました。

TRPG関連書籍の多様性

角川スニーカー・G文庫では、TRPGに関連した多様なジャンルの書籍が取り扱われています。たとえば、一般的なルールブックのみならず、プレイヤー向けのサプリメントや、実際のプレイを収めたリプレイ集、さらには「○○がよく分かる本」と題したガイドブックシリーズなどが存在しました。また、TRPGそのものだけでなく、コンピュータゲームや読者参加企画に関するエッセイ本なども少数ながら出版されており、ゲーム文化全般に寄与していました。

TRPGタイトルと出版権の移行

このレーベルでサポートされたTRPGには、以下のタイトルが含まれています：

• - ガープス（ガープスはレーベル停止後に富士見書房へ移行）
• - 妖魔夜行
• - ルナル・サーガ
• - リング★ドリーム
• - コクーン・ワールド
• - ハイパートンネルズ＆トロールズ（元は社会思想社から出版されていたものの移行）
• - ロードス島RPG
• - ベルファール魔法学園

TRPGは多くのファンに強い支持を受けていましたが、1997年にTRPG情報誌「コンプRPG」およびその後継誌「ゲームクエスト」が休刊となり、それに伴い角川スニーカー・G文庫も活動を停止せざるを得なくなります。そのため、角川書店が持っていたTRPG関連の多くのコンテンツは、富士見書房に移行しました。これにより、元々角川スニーカー・G文庫で発売されていたリプレイの続編などは、現在でも富士見ドラゴンブックにて継続されています。

まとめ

角川スニーカー・G文庫は、TRPG関連書籍のパイオニアとして、様々な書籍を世に送り出してきました。その多様な作品群は、今なお多くのTRPGファンに愛され続けています。文庫レーベルは活動を停止しましたが、その影響力は健在であり、TRPG文化の発展に寄与し続けています。

もう一度検索