ガープス・ルナル

ガープス・ルナルについて

ガープス・ルナルは、日本のテーブルトークRPGの一つであり、友野詳によって制作されました。このRPGは、ルナル・サーガという壮大なファンタジー世界を舞台にしており、ガープスシステムに基づいています。初めてその名が広く知られたのは、1992年に文庫版として発売された『ガープス・ルナル―7つの月の世界ワールドガイド』からです。このガイドは、汎用RPGルールブックである『ガープス・ベーシック』に基づいています。さらに、1999年には『ガープス・ルナル完全版』が富士見書房から出版され、ルナルの世界観やルールがより充実した内容になりました。

その後、ルナル・サーガの続編として『ユエル・サーガ』に焦点を当てた『ガープス・ユエル』が2005年に登場しました。これは第4版ガープスに部分的に対応しており、ますます多様な冒険の舞台を提供しています。ガープス・ルナルは、特にルーンクエストの影響を強く受けたファンタジー世界、『ルナル』を背景としており、プレイヤーは独自のキャラクターを通じてこの世界を探索します。

文明レベル

ガープス・ルナルの文明レベル（Tech Level）は、主に中世ヨーロッパに相当し、技術的にはレベル3に分類されます。この世界では、多くの種族はこの技術レベルで生活していますが、一部のドワーフは特別に高い技術力を持っています。特に、“炉と金属の神”であるデルバイを信仰するドワーフたちは、文明レベル4に相当する技術を駆使し、マスケット銃のような先進的な武器を扱うことができる設定になっています。

キャラクターの作成

プレイヤーは、自身のキャラクターを作成する際、ルナルの神々からいずれかを選び、その信仰に基づいた能力を獲得します。選択した宗教の神殿での聖職者としてのランクによって、習得できる魔法や特別な装備などが変わります。例えば、「聖職者」レベルが「平信者」（レベル0）であれば、消費CPは0で入信でき、以降「神官」や「司祭」とレベルが上がるにつれて、消費CPは増加する一方で、多様な能力や権限が付与されます。

同時に、複数の信仰を持つことも可能ですが、その場合はすべての信仰に対して同じレベルの聖職者である必要があります。信仰する神により、特殊な技能や呪文が習得可能であり、特定の神を信仰することで得られる特別な装備も存在します。このシステムによって、少なくとも1つの神を信仰することが推奨されています。

サプリメントとの連携

ガープス・ルナルは、他のサプリメントとも高い互換性を持っています。特に、『ガープス・マジック』と組み合わせることで、神々からの呪文を網羅的に習得することが可能です。『ガープス・マジック』には、原書には無い独自の呪文も収録されており、これが後に販売された『ガープス・ルナル完訳版』や『ガープス・マジック完訳版』に生かされています。また、他のサプリメント『ガープス・マーシャルアーツ』や『ガープス・サイオニクス』などでも、ガープス・ルナルからの新たなデータが加わっている点も特筆すべきです。

サプリメントとリプレイ

ガープス・ルナルに関連するサプリメントやリプレイも数多く存在します。各種ルナル関連の本は、角川スニーカー文庫や富士見書房から出版されており、プレイヤーはシナリオ集やモンスター集などを介して、より深い楽しみを得ることができます。

結論

ガープス・ルナルは、ファンタジーRPGの新たな地平を開く作品として、多くのプレイヤーに愛されています。独自のルールと多様なキャラクター作成システムは、プレイヤーに創造的な冒険を提供し、その魅力は時代を超えて受け継がれています。

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