キア・ストニック

ストニック（Stonic）

ストニックは、韓国の自動車メーカーKIAが生産する小型クロスオーバーSUVです。この車両は、世界的に需要が高まっている小型SUVセグメントに参入するために、もともとスポーテージの下のグレードとして開発されました。

開発と市場展開

ストニックは、同じセグメントであるヒュンダイ・コナとプラットフォームを共有していますが、北米市場では販売されていません。代わりに、少し大きめなセルトスが北米市場に投入されます。一方、韓国、中国、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドでは、ストニックとセルトスの両方が販売されています。中国では「KX1」として知られ、現地の市場ニーズに合わせたモデルとして提供されています。

競合車両

韓国国内では、ストニックの競合となる車両がいくつか存在します。具体的には、サンヨンのチボリやルノーサムスンのQM3（ルノー・キャプチャーの韓国仕様）、シボレー・トラックスなどがあります。また、輸入車としては日産のジュークやキックス、ホンダ・HR-V（日本名：ヴェゼル）、プジョー・2008、フィアット・500X、ジープ・レネゲード、トヨタ・C-HR、マツダ・CX-3、アウディ・Q2などが挙げられます。

初代モデルの特徴

ストニックの初代モデルは2017年に登場し、同年の6月20日にオランダ・アムステルダムで実車が公開されました。韓国では6月27日にプレス向けの発表が行われ、7月13日に正式に販売が開始されました。このモデルには、海外向けに1.0L直列3気筒GDIターボ、1.2L直列4気筒κ（カッパ）エンジン、1.4L直列4気筒γ（ガンマ）エンジンの3種が用意されました。また、5速マニュアルトランスミッションまたは7速DCT（デュアルクラッチトランスミッション）を選択することが可能です。

ただし、韓国市場では1.6L直列4気筒のディーゼルCRDi、1.4L直列4気筒のガソリン、そして2018年8月に追加された1.0L直列3気筒GDiターボガソリンの3種類すべてが7速DCTと組み合わされていました。

ストニックは、ヒュンダイと共同で開発したGBプラットフォームをベースに設計されており、同じくヒュンダイ・コナや今後発売されるYB型リオ、中国市場向けのKXクロスなどと共通の構造を持っています。

しかしながら、韓国国内では4WDの設定がないことが響き、販売が低迷し、2020年9月末には韓国内での販売が終了に至りました。それにもかかわらず、海外市場向けの生産は続けられています。

車名の由来

「ストニック」という名前は、スピーディー（Speedy）という言葉と音楽における主音（Tonic）を組み合わせた造語です。このネーミングは、車両のスタイルや性能に対する期待感を表しているともいえます。

まとめ

ストニックはKIAの小型SUV市場への挑戦を象徴するモデルであり、独特のデザインと多様なエンジンオプションを揃えて、多くの消費者からの関心を集めています。

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