キストゥヘヴン

キストゥヘヴン

キストゥヘヴン（欧字名: Kiss to Heaven、2003年4月25日生まれ）は、日本の競走馬であり、その後繁殖牝馬となった。特に2006年の桜花賞（GI）での優勝が有名で、その他にもフラワーカップ（GIII）、京成杯オータムハンデキャップ（GIII）、中山牝馬ステークス（GIII）など、数多くの重賞レースでの勝利を収めた。

誕生まで

彼女の母、ロングバージンは1987年に北海道門別町の天羽牧場で生まれた。父はノーザンテースト、母はスイーブであり、スイーブの牝系は非常に成績の良い馬を輩出している。ロングバージン自身は競走馬として3戦1勝の成績を残した後、繁殖牝馬となった。彼女は12年間で多数の優秀な牝馬を出産し、2002年にアドマイヤベガと交配した。このアドマイヤベガは、その後のキストゥヘヴンの父となり、母子共にクラシックレースを制したことで知られる。

2003年に生まれたキストゥヘヴンは、同じ年に台風の影響を受けながらも、正和山本牧場で無事に育てられた。小柄ながらも優れた運動能力を持つ彼女は、放牧の際に夜間に出されることで自然と精神力を鍛えられていった。

競走馬時代

彼女の競走デビューは2005年12月、久々のレースで2着となるが、その後数回続けて2着止まり。2006年3月に安藤勝己騎手に乗り替わり、競走初勝利を果たす。その後、桜花賞を目指し、さらなる成長を見せる。

桜花賞は2006年の4月9日に行われ、安藤騎手との再結成が決定。彼女は同馬の中で6番人気と評価され、迎えたレースでは、他の有力馬を押しのけて見事に優勝。これにより、厩舎の戸田博文氏にとってはGI初勝利となり、家族ともども栄誉を享受した。

その後も様々なレースでの挑戦が続き、二冠目の優勝を目指すが、厳しい競争の中で結果を出すことは難しかった。しかし、2008年には京成杯オータムハンデキャップで2年半ぶりに勝利を挙げ、さらに中山牝馬ステークスでは引退レースとして優勝し、重賞4勝目を果たす。

引退と繁殖牝馬時代

引退後は、北海道白老町で繁殖牝馬として新たな生涯を始める。彼女は多くの仔を産んでおり、その中には重賞勝ち馬も存在する。特にロードカナロアとの仔・タイムトゥヘヴンは、2022年に競走馬デビューし、ダービー卿チャレンジトロフィーで勝利を収めている。

キストゥヘヴンは、ただの競走馬ではなく、多くのファンや関係者に愛されつづけている存在であり、その血脈は今なお未来へと繋がっている。彼女の成績は、日本競馬の歴史においても重要な役割を果たすものとなっている。

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