キック (タレント)

キック



1979年11月13日生まれ、東京都出身のタレント、占い師、そしてお笑い芸人です。かつてはフジテレビジョンに勤務していたという珍しいキャリアを持ち、多岐にわたる分野で活動しています。桐朋中学校・高等学校を経て、日本大学藝術学部写真学科を卒業。現在はU.K Bridgeに所属する他、タレント業務においてはヒロシ・コーポレーションとも提携しています。

プロフィール



身長178cm、体重68kg、血液型はO型。多趣味であり、キックボクシングや空手（剛柔流初段）、温泉巡り（温泉ソムリエの資格を所有）、食べ歩き、開運術、落語鑑賞などを楽しんでいます。特に猫が好きとのこと。学生時代は野球部に所属していました。

また、超能力者として知られる秋山眞人氏に師事し、「サイキック芸人」としても活動。ネイチャージモン氏を筆頭とするネイチャー会の一員でもあります。俳優の萩原聖人氏とも親交が深いことを明かしています。

略歴



大学卒業後、2002年4月にフジテレビに入社。ADとして『SMAP×SMAP』や『はねるのトびら』など人気番組制作に携わりましたが、約1年半で退社しました。お笑い芸人を目指す道を選び、ホリプロが運営する目黒笑売塾の3期生として学び、2005年に芸人デビューを果たしました。当初は主にライブ活動を行っていました。

2007年頃からメディアへの露出が増え始め、日本テレビ系の情報番組『ラジかるッ』に出演。同年4月には『エンタの神様』に初登場し、その後番組終了までの間に合計61回出演するなど、番組を代表する芸人の一人として広く認知されることとなりました。

格闘技経験を活かし、2008年には「K-1 JAPAN TRYOUT」に挑戦し準合格。トライアルリーグではKO勝利を収めています。一方で、2009年の総合格闘技イベント「DEEP CAGE IMPACT」ではTKO負けを喫しました。

お笑いの分野では、『R-1ぐらんぷり』に挑戦し、2011年と2012年には準決勝進出を果たしています。

2010年からは、超能力をテーマにした「サイキック芸人」としての活動も開始。そのきっかけとなったのは、2008年に関東最高峰のパワースポットとされる三峯神社で行われた、超能力検証特番への参加でした。このロケで透視を成功させたことで、懐疑派だった自身がサイキックに目覚め、番組監修を務めた秋山眞人氏に師事を仰いだといいます。サイキック関連のトークライブや、オカルト雑誌『ムー』にも掲載されるなど、この分野での活動を本格化させました。

サイキック芸人として、アイドルグループ・ももいろクローバーの番組『ももクロChan』に出演し、スプーン曲げを指導したエピソードも知られています。

2013年2月には、験を担ぐ理由から芸名の表記を旧表記の「KICK✩」から「キック」に変更しました。

2015年にはインドを訪れ、ヨガや瞑想、呼吸法を学ぶなど、自身の能力や精神性を高める探求も続けています。

近年は占い師としての評価が高まっており、特にその的中率に注目が集まっています。レギュラー出演するオカルト番組『超ムーの世界R』では、2016年のアメリカ大統領選挙で、当時劣勢と見られていたドナルド・トランプ氏の勝利を予言し的中させました。続く2020年の大統領選ではバイデン氏の勝利を、さらに2024年の大統領選でもトランプ氏の勝利を自身のメールマガジンで的中させており、その予言能力は多くの注目を集めています。

2019年3月には長年所属したホリプロコムを離れフリーランスに。2021年4月からは株式会社U.K Bridgeに所属し、2023年10月からはタレント・ヒロシ氏が代表を務めるヒロシ・コーポレーションとタレント業務提携を結び、活動の幅を広げています。

芸風



初期の代表的なネタは、ムエタイ選手の扮装で「チャランボ！」などのタイ語や決め台詞を叫びながら、様々な事柄にツッコミを入れるスタイルです。その後、空手道着にボサボサのカツラをかぶった姿で「チェストー！」と叫びながら型の演武を取り入れたネタや、マニアックな格闘家モノマネなども披露しています。

サイキック芸人としては、ピラミッド型の帽子をかぶり、音叉を鳴らしながらメッセージを降ろすというチャネラーネタや、スプーン曲げ、ダウジング、ハイテンションタロット占いなどを得意としています。サイキックを披露した際の「This is サイキック！！」という決め台詞は、作家・いとうせいこう氏から授かったものです。

特に『エンタの神様』では、特定の脚韻を踏んだフレーズと、世間で話題になっている芸能人のコメントを引用し、それに対して膝蹴りや必殺キックでツッコミを入れるという独自のフォーマットを確立しました。ネタの締めには自身の近況に関する自虐ネタを披露し、「今夜も俺のKO負け」で締めるのが定番でした。

人物・エピソード



フジテレビ社員時代、過労とミスから逃れるためにホテルに潜伏した後に頭を丸めて謝罪するも、結局芸人を目指して退社したという壮絶なエピソードがあります。また、かつて仕事の打ち上げで男性器のサイズがあまりに大きく場が凍りついたという逸話も残っています。

超常現象への関心は深く、UFOを呼び出すことを得意としており、実際に何度も目撃体験があるといいます。テレビ番組の企画でUFOを召喚し、俳優の藤原竜也氏を驚かせたこともあります。ユリ・ゲラー氏と日本の合宿で同席した際に、「君は不思議な力を持っている」と言われた経験も、サイキックへの傾倒に影響を与えたかもしれません。

母親が福島県須賀川市出身であり、同市出身のディーン・フジオカ氏との共演時にその共通点を明かしています。

特技としては、ハイテンションタロットや目隠しダッシュギリ壁ストップ、スプーン人間磁石、わさび寿司回避ダウジングなど、ユニークなパフォーマンスを多数持っています。

潔癖症な一面もあります。

主な出演



テレビ、ラジオ、インターネット放送、DVD、ドラマ、連載など、幅広いメディアで活動しています。


フジテレビADからお笑い芸人、そしてサイキック芸人、占い師へと、常に異色のキャリアを歩み続ける異能のパフォーマーです。

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