キップ・グロス

キップ・リー・グロス

キップ・リー・グロス（Kip Lee Gross）は、1964年8月24日生まれの元プロ野球選手で、主に投手としてアメリカ合衆国ネブラスカ州スコッツブラフからの選手です。彼は1986年のMLBドラフトでニューヨーク・メッツに4巡目（全体102位）で指名され、プロキャリアをスタートさせました。

経歴

1989年12月、グロスはジョン・フランコやマイナー選手と共にシンシナティ・レッズに移籍。この年、1990年に彼はメジャーリーグで初めての登板を果たします。1991年には6勝を挙げるなど、プロとしての基盤を築いていきました。

1992年からはロサンゼルス・ドジャースに所属。1994年には日本ハムファイターズに入団し、5000万円の年俸を手にしました。日本での初登板は5月26日の千葉ロッテマリーンズ戦であり、その後6月14日には福岡ダイエーホークス戦で初勝利を挙げます。シーズンを通して6勝12敗となりましたが、その活躍が評価されて翌年もチームに残留します。

1995年、グロスはオープン戦で元同僚のエリック・ヒルマンと再会し、彼教授のチェンジアップを駆使することで成績が向上。結果として、彼はパシフィックリーグ最多勝利のタイトルを獲得、彼の記録として13敗も記録しました。このことは彼にとって異色な記録となり、外国人選手として初めてのことでした。

1996年には17勝を挙げ、2年連続の最多勝利を達成。オールスターゲームにも出場し、ヒルマンと共にパフォーマンスを披露しました。また、グロスは山下和彦とのコンビも非常に良く、彼が先発する際にはほぼ必ず彼が捕手を務めました。

しかし、1997年には怪我に見舞われながらも13勝を上げるなど健闘し、1998年には手術後にチームに戻ってからも3勝を挙げますが、シーズン終了後に解雇されました。

その後、グロスは1999年にボストン・レッドソックスでメジャーリーグに復帰し、2001年には現役を引退しました。現役引退後は、2010年に独立リーグのヴィクトリア・シールズで監督を努めるなど、指導者としても活動しています。

特徴

日本ハム時代には、イチローらと共にチームを支えましたが、意外にもオリックス・ブルーウェーブとの相性があまり良くない時期もあり、対オリックスでは勝利がなく苦しむシーズンもありました。それでも彼は、パ・リーグ初の外国人投手としての偉大な記録を残しました。

記録とタイトル

• - NPB最多勝利：2回（1995年、1996年）
• - オールスターゲーム出場：2回（1996年、1997年）
• - 月間MVP：2回（1995年8月、1997年5月）

これらの成績は、彼が日本プロ野球において特別な存在であったことを証明しています。

結び

キップ・リー・グロスはそのプレースタイルと数々の功績から、今も多くのファンに愛され続けています。彼のキャリアはプロ野球の歴史における重要な一ページを飾っています。

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