キャッチ・アンド・リリース

キャッチ・アンド・リリース（再放流）とは

キャッチ・アンド・リリース（キャッチ&リリース、再放流）とは、釣り上げた魚を生きたまま、釣った場所へ戻す行為を指します。遊漁を目的とする場合、資源保護や無益な殺生を避ける観点から推奨されています。

しかし、釣り針による傷や、釣り上げられる際の疲労や恐怖は魚にとって大きな負担となるため、動物虐待であるという意見も存在し、賛否両論があります。

キャッチ・アンド・リリースの目的

資源保護: 魚の資源量を維持し、持続可能な釣りを楽しむ。
ゲームフィッシング: 魚を釣る過程を楽しむことを目的とする。
外道のリリース: 狙いの魚以外が釣れた場合や、成長前の稚魚を逃がす。

対象となる魚

ゲームフィッシングの対象魚
ブラックバス、ヘラブナなど、競技性を重視した釣りの対象魚。
近年では、ルアーフィッシングで釣れた魚をリリースする傾向があります。
食味が悪いとされる魚
ヘラブナなど、食用に適さないとされる魚。
都市近郊の汚染された水域で獲れた魚。
地域で保護している種
イトウやイワトコナマズなど、希少種や保護対象となっている魚。
渓流などでは、マス類の保全のためにキャッチ・アンド・リリース区間が設けられている場合があります。
毒を持った魚
ゴンズイ、ミノカサゴ、ハオコゼなど、触ると危険な魚。
フグ類やシガテラ毒を持つ魚。

※ 毒魚が釣れた場合は、無理に針を外さず、ハリスを切って逃がす方が安全です。

キャッチ・アンド・リリースの注意点

魚へのダメージを最小限に
釣られた魚は疲労困憊しているため、丁寧に扱いましょう。
魚体を両手で優しく包み、泳げる状態か確認してから放流しましょう。
法令・ルールの遵守
リリースが義務付けられている場合や、逆に禁止されている場合があります。
釣り場のルールを事前に確認しましょう。

キャッチ・アンド・リリースの弊害

ブラックバスやブルーギルのように、生態系に悪影響を与える外来種は、積極的に捕獲すべきという意見もあります。

各地の規制

日本：秋田県、新潟県、埼玉県、滋賀県の琵琶湖などでは、外来魚のキャッチ・アンド・リリースが禁止されています。
滋賀県：ブルーギル、オオクチバスなどの外来魚のリリースが条例で禁止されています。
秋田県：八郎潟をはじめとした秋田県全域で、ブラックバス、ブルーギルなどの外来魚のキャッチ・アンド・リリースが禁止されています。
新潟県：ブラックバス、ブルーギルなどの外来魚のリリースが禁止されています。
埼玉県：県内の公共用水面全域において、オオクチバス、コクチバス、ブルーギル及びチャネルキャットフィッシュ（アメリカナマズ）を採捕した河川及びその連続する水域に再放流してはならないと指示されています。
* スイス：動物虐待として禁止されています。

タグ・アンド・リリース

魚の背びれなどに標識タグを付けて放流する活動で、魚の回遊ルートを追跡し、水産研究に役立てます。もしタグ付きの魚を釣った場合は、関係団体へ情報を報告しましょう。

まとめ

キャッチ・アンド・リリースは、釣りを楽しむための選択肢の一つですが、魚への影響や生態系への配慮が必要です。ルールを守り、適切な方法で行うようにしましょう。

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