キロボ

キロボ (KIROBO) の概要

キロボは、東京大学先端科学技術研究センター、ロボ・ガレージ、トヨタ自動車、電通が共同開発した小型の人型ロボットであり、日本語での会話が可能です。このロボットは、2013年8月4日に人類初のロボット宇宙飛行士として打ち上げられました。具体的には、H-IIBロケット4号機を使用して、こうのとり4号機と共に国際宇宙ステーション (ISS) に運ばれたのです。

宇宙での活動

キロボは、2013年8月10日にISSに到着し、8月21日には日本の実験棟「きぼう」にて起動と発声に成功しました。この時の第1声は、伝説の宇宙飛行士ニール・アームストロングになぞらえて発せられ、「2013年8月21日、未来の希望へ、ロボットの第1歩です」というものでした。この発言は、キロボの歴史的役割を象徴するものとして多くの注目を浴びました。

その後、同年12月6日には若田光一飛行士との会話実験が行われ、成功を収めました。キロボはその機能を証明し、宇宙での人間とのインタラクションを可能にした初のロボットとして、その地位を確立しました。

帰還と記録

対話実験終了後は一時保管されていましたが、2015年2月11日にはドラゴン宇宙船の5号機 (SpX-5) にて地球へ回収され、無事帰還しました。帰還後の2015年3月27日には、「地上から一番高い場所で対話をしたロボット」としてギネス世界記録に認定されました。その際の高度は414.2kmであり、また「初めて宇宙に行った寄り添いロボット」としての記録も取得しています。

キロボの名称は公募によって決定され、同じく開発された「ミラタ」とともに広く知られる存在となりました。

機能と特性

キロボはそのコンパクトなサイズにもかかわらず、さまざまな機能を持っています。具体的なサイズは身長約34cm、全幅約18cm、奥行き約15cmで、重量は約1,000gです。また、発話は日本語で行われるため、日本国内の使用に適しています。

さらにキロボには関連製品も存在し、その一例が「KIROBO mini」です。これはトヨタが開発した会話ロボットで、サイズは座高10cm、体重183gです。KIROBO miniは脚にサーボがなく二足歩行はできませんが、首や腕は動くように設計されています。

諸元と関連項目

このように、キロボは単なるロボットの枠を超えて、新たなコミュニケーションの形を探る重要な存在となっています。また、エンターテインメントロボットやトヨタのパートナーロボットに関する研究も進行中であり、T-HR3といった進化したロボット開発にも繋がっています。

キロボプロジェクトはその革新性から、今後も注目され続けることでしょう。

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