キングコング2 甦る伝説

キングコング2 甦る伝説 (MSX2)

『キングコング2 甦る伝説』は、1987年にコナミから発売されたMSX2用のアクションRPGです。同社から発売されたファミリーコンピュータ版『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』と同様に、映画『キングコング2』をゲーム化した作品となっています。

ゲーム内容

プレイヤーは主人公ハンク・ミッチェルとなり、ゴルネボ島を舞台に秘められた謎を解き明かしていきます。島内を探索しアイテムを見つけ出すことで、魔法を使用できるようになります。2種類のアイテム欄を切り替えながら、様々な困難を乗り越え冒険を進めていきます。

ゲーム開始時には主人公の設定はなく、島にある建物で武器を購入したり、情報を集めたりしながらゲームを進めます。祈祷師から「てむさの呪文」を入手すると、石の建物が消え、ダンジョンへの入り口が現れます。島から海へ、そして再び陸地へ進むと、強力な敵が待ち構えるコングの神殿へと辿り着きます。ゲームクリアのためには、特定のアイテムを持ってレディ・コングと出会う必要があります。

システム

地形は画面切り替えスクロール方式を採用。重要な敵を倒すと新たな道が開け、島の奥地へと進める広大なマップが特徴です。マップには原住民の村があり、食事や休息ができる場所も存在します。

HP（ヒットポイント）がなくなるとゲームオーバーとなりますが、コンティニューが何度でも可能です。ただし、コンティニュー回数とゲーム内での経過日数によってエンディングが3種類に変化します（コング蘇生失敗、蘇生成功、ベビィコング誕生）。セーブ機能はデフォルトでは実装されていませんが、別売りの『火の鳥 鳳凰編』をMSXのスロット2に挿入することで可能になります。MP（マジックポイント）は宿屋に泊まるか、特定の敵を倒すと回復します。

画面右側には主人公ミッチェルのステータスが表示されます。DAYS（経過日数）、LIFE（HP）、EXP（経験値）、LEVEL（レベル）、MP（マジックポイント）、GOLD（所持金）の数値、そしてSHOT1とSHOT2に装備アイテムが表示されます。

入手できるアイテムは35種類。「ナイフ」や「コングの爪」などの武器、「てむさの呪文」や「ねむりの呪文」などのMPを消費するアイテム、「本」や「コングの瞳」などゲーム進行に必要なアイテムがあります。F2キーでセレクト画面を開き、SHOT1、SHOT2に装備するアイテムを設定することで使用できます。

ストーリー

ジョージア州アトランティック大学の構内に、世界最大の集中治療室が設けられ、そこには巨大な類人猿、キングコングが昏睡状態で横たわっていました。9年前に世界貿易センタービルから落下し死亡したと思われていましたが、最高の医療技術を持つチームが治療にあたっていたのです。コングを蘇生させるには人工心臓移植が必要であり、輸血できる血液を探していました。

南の海に浮かぶゴルネボ島には、「コング伝説」が伝えられており、第2のコングが潜んでいると言われています。主人公ハンク・ミッチェルは、医療チームから依頼を受け、コングの手術成功の鍵となる第2のコング「レディ・コング」を見つけ出し、アメリカへ連れ帰る使命を背負い、単身ゴルネボ島へ向かいます。

開発

本作のエンディング曲は、後にコナミで数々の楽曲を手がける古川元亮氏が、コナミ入社後に初めて作曲した曲です。ゲームのストーリーは、映画『キングコング2』とは一部異なっています。

評価

ホビーパソコン総合誌『マイコンBASICマガジン』1987年2月号では、「コナミのアクションゲームの実力が、RPGのシナリオ上で存分に生かされたソフト」として肯定的な評価がなされています。一方で、「スタートの気軽さに反して、奥行きのあるゲーム」と、難易度の高さについても言及されています。

ゲーム性については、「スピーディな展開、BGM、キャラクターの動き、デカキャラや背景」などが評価されています。否定的な意見としては、「キングコング2の映画の内容と異なっている」「セーブができずコンティニューのみ」といった点が挙げられています。

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