ギャラティン郡 (ケンタッキー州)

ギャラティン郡は、アメリカ合衆国ケンタッキー州の北部に位置する郡です。2010年の国勢調査では人口が8,589人と報告されており、2000年の7,870人から9.1%の増加を見せています。郡庁所在地であり、郡内最大の都市でもあるウォーソー市には1,615人が暮らしています。

オハイオ川に面したこの地域は、1798年頃の郡創設時には主要な交通路として重要な役割を果たしました。郡の名前は、トーマス・ジェファーソン大統領政権下で財務長官を務めたアルバート・ギャラティンに由来します。

歴史

ギャラティン郡は、1798年12月14日にケンタッキー州で31番目の郡として設立されました。当初はフランクリン郡とシェルビー郡の一部を合わせて構成されましたが、その後、オーエン郡（1819年）、トリンブル郡（1836年）、キャロル郡（1838年）が分離・独立し、郡の領域は設立当初の10分の1に縮小しました。郡の北側はオハイオ川が境界となっています。

南北戦争中には、郡内での小競り合いや北軍による逮捕など、住民の生活が脅かされる出来事がありました。戦後には、ウォーソー市に近いオハイオ川で、史上最大級の蒸気船事故が発生しました。旅客蒸気船「アメリカ号」と「ユナイテッド・ステイツ号」が衝突し、「ユナイテッド・ステイツ号」に積載されていたケロシンに引火して両船が炎上、162人もの犠牲者を出す大惨事となりました。

20世紀に入ると、川を利用した交易は衰退し、蒸気船の時代は終わりを迎えました。より高速な輸送手段が求められるようになり、鉄道や自動車、トラックが輸送の主流となり、さらには飛行機も利用されるようになりました。1956年には、マークランド閘門とダムの建設が開始され、1964年に完成、1967年にはダムに水力発電所が設置され、地域住民に雇用機会が提供されました。現在、郡内には州間高速道路71号線、アメリカ国道42号線、127号線が通っています。1980年代までには、郡の人口の半分以上が郡外で雇用されるようになりました。

地理

アメリカ合衆国国勢調査局によると、ギャラティン郡の総面積は104.67平方マイル（271.1 km2）で、そのうち陸地が98.81平方マイル（255.9 km2）、水域が5.87平方マイル（15.2 km2）を占めています。水域率は5.61%です。ケンタッキー州内では、最も面積の小さい郡となっています。

隣接する郡は以下の通りです。
北：スウィッツァランド郡 (インディアナ州) - オハイオ川を挟んで
北東：ブーン郡
南東：グラント郡
南：オーエン郡
西：キャロル郡

人口動態

2000年の国勢調査に基づいた人口統計データは以下の通りです。

都市と町

グレンコー
スパータ
ウォーソー - 郡庁所在地

脚注

外部リンク

ギャラティン郡庁舎
北ケンタッキーの風景

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