ギルデッドエージ

ギルデッドエージ：中山大障害を制した栗毛の英雄

2002年、中山大障害（J-GI）の栄冠を手にした競走馬、ギルデッドエージ。その輝かしい経歴と、引退後の穏やかな日々を紐解きます。

平地競走から障害競走へ

2000年、4歳で平地競走にデビューしたギルデッドエージは、8戦全敗という苦戦を強いられます。しかし、この経験が、その後の障害競走での活躍の礎となりました。2001年、障害競走に転向。当初は苦戦が続きましたが、徐々に実力をつけ、6戦目で初勝利を掴みます。

重賞挑戦と転機

昇級初戦で挑んだ東京オータムジャンプでは落馬というアクシデントに見舞われましたが、持ち前の潜在能力は隠しきれませんでした。その後は安定した成績を残せず、低迷期が続きました。しかし、2002年の東京オータムジャンプ（中山競馬場での開催）で、12番人気ながら4着という好成績を収め、中山競馬場との相性の良さを示しました。続く秋陽ジャンプステークスでは3着と健闘。そして、中山大障害の前哨戦であるイルミネーションジャンプステークスでは、後続に7馬身差をつける圧勝劇で、大一番に向けて弾みをつけました。

中山大障害制覇：歴史的瞬間

長年の王者、ゴーカイの引退により混戦が予想された2002年の中山大障害。ギルデッドエージは1番人気に支持されました。豪雨の中、重馬場で行われたレースで、ギルデッドエージはスタートから積極的にレースを展開。直線では後続を突き放し、圧巻の走りで優勝を飾りました。鞍上を務めたのはオーストラリア出身の女性騎手、ロシェル・ロケット。この勝利は、女性騎手によるJRA重賞初勝利という歴史的な快挙でもありました。

さらなる挑戦と引退

翌2003年、ペガサスジャンプステークスでは圧勝。中山グランドジャンプでは、前年ゴーカイを破ったセントスティーブンを相手に1番人気に推されましたが、惜しくも2着に終わりました。その後、故障などもあり、思うような結果を残すことができず、2005年の中山大障害を最後に、屈腱炎のため現役を引退しました。

引退後の生活

引退後は、馬事公苑で競技馬として第二の人生を歩んでいます。さらに、2010年にはNHKドラマ「チャンス」で、主人公の愛馬「チャンス号」役として出演するなど、その人気は今もなお健在です。

ギルデッドエージの軌跡は、障害競走界に大きな足跡を残しました。平地競走での苦戦、障害競走への転身、そして重賞制覇、引退後の穏やかな日々まで、その生涯は多くのファンに感動と勇気を与え続けています。

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