クック諸島の行政区画

クック諸島は、行政区分として州や県に相当するものを持たないが、地理的な特性から大きく二つのグループに分類される。

北クック諸島は、6つの環礁で構成されている。これらの環礁は、小さな島々が環状に連なった地形をしており、その多くは面積が小さいため、環礁内の島の一つにのみ人が居住していることが多い。いくつかの環礁は無人島として存在しており、自然のままの姿を保っている。

南クック諸島は、7つの火山島と2つの環礁から成る。火山島は、その名の通り火山活動によって形成された島であり、肥沃な土壌と豊かな自然が特徴である。環礁は北クック諸島と同様に、小さな島々が環状に連なった地形をしている。

クック諸島には、人が住んでいない無人島も存在しており、特にスワロー環礁、マヌアエ環礁、タクテア環礁の3つは無人島として知られている。これらの無人島は、手付かずの自然が残されており、貴重な生態系を維持している。

クック諸島の首都であるアバルアは、南クック諸島に属するラロトンガ島に位置している。ラロトンガ島は、クック諸島の中で最も人口が多く、政治、経済、文化の中心となっている。

特筆すべき点として、スワロー環礁には「ロシア帝国」と自称するミクロネーションが存在する。これは2011年7月20日に建国を宣言したが、クック諸島政府や国際社会からの承認は得られていない。ミクロネーションとは、独立国家を主張するも国際的な承認を受けていない団体や地域を指す。

クック諸島は、美しい自然と独特な文化を持つ国であり、その地理的な多様性が特徴である。北と南に分かれた島々は、それぞれ異なる魅力を持ち、多くの旅行者を魅了している。