クニグンデ・フォン・ホーエンシュタウフェン

クニグンデ・フォン・ホーエンシュタウフェン：波乱の生涯を送った王妃

クニグンデ・フォン・ホーエンシュタウフェン（1202年 - 1248年）は、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世の血を引くホーエンシュタウフェン家の出身で、ローマ王フィリップとイレーネー・アンゲリナの娘として生まれました。彼女の生涯は、当時の政治情勢に翻弄されながらも、王妃としての役割を果たした波乱に満ちたものでした。

幼少期の悲劇

1208年、クニグンデが幼い頃に父フィリップが暗殺され、数ヶ月後には母イレーネーも死去するという悲劇に見舞われます。両親を失ったクニグンデは、婚約者であったボヘミア王ヴァーツラフ1世のもとへ移り住むことになります。

ボヘミア王妃として

1224年、クニグンデはヴァーツラフ1世と結婚し、1228年には夫婦で戴冠を受けました。1230年にヴァーツラフ1世がボヘミア王位を継承すると、クニグンデは王妃となります。彼女は多くの修道院を創建するなど文化的な貢献をしましたが、政治面で重要な役割を果たしたという記録は残っていません。

王家の内紛と死

1239年にヴァーツラフ1世の弟が亡くなると、王位継承問題が浮上します。クニグンデとヴァーツラフ1世の間には息子たちがいましたが、1247年に長男が死去。そして1248年、次男オタカル2世が父王に対して反乱を起こします。この反乱の最中、クニグンデはプラハで死去しました。夫も息子も彼女の葬儀に参列することはなく、彼女は聖アネシュカ修道院に埋葬されました。

子孫

クニグンデは、ヴァーツラフ1世との間に以下の子供たちをもうけました。

ヴラディスラフ（1228年頃 - 1247年）：バーベンベルク家の相続人ゲルトルートと結婚。
オタカル2世（1230年頃 - 1278年）：ボヘミア王。
ボジェナ（没1290年）：ブランデンブルク辺境伯オットー3世と結婚。
アネシュカ（没1268年）：マイセン辺境伯ハインリヒ3世と結婚。
娘（1248年没）

クニグンデの生涯は、中世ヨーロッパの王侯貴族の複雑な人間関係と政治情勢を垣間見せてくれます。彼女は、激動の時代を生き抜き、王妃として、母として、その役割を果たしました。

参考文献
Sturner, Wolfgang (1992) (German). Friedrich II:Teil 1 Die Konigscheffschaft in Sizilien un Deutschland 1194-1220. Wissenschaftliche Buchgesellschaft
Wihoda, Martin (2015). Vladislaus Henry: The Formation of Moravian Identity. BRILL. ISBN 978-9004303836.
Druhé pokračování Kosmovy kroniky. Praha: Svoboda. (1974). OCLC 3097148

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