クラブ・ウニベルシダ・ナシオナル

クラブ・ウニベルシダ・ナシオナル (UNAMプーマス) 徹底解説

クラブ・ウニベルシダ・ナシオナル、通称UNAMプーマスは、メキシコの首都メキシコシティに本拠地を置く、リーガMX所属のサッカークラブです。メキシコ国立自治大学（UNAM）を母体とするクラブで、その歴史と伝統、そして数々の名選手を輩出してきた育成力で、メキシコ国内で絶大な人気を誇ります。

クラブ概要

UNAMプーマスは、メキシコ最大の大学であるUNAMの学生を中心としたアマチュアクラブとしてその歴史をスタートさせました。その後プロクラブ化し、メキシコサッカーリーグの下部リーグを経て、プリメーラ・ディビシオン（1部）へと昇格。国内では、プリメーラ・ディビシオンで7回、コパ・メヒコで1回、カンペオン・デ・カンペオーネスで2回の優勝を誇ります。また、国際舞台でもCONCACAFチャンピオンズカップで3回、コパ・インテラメリカーナで1回の優勝を果たしており、コパ・スダメリカーナでも準優勝を経験しています。

育成の名門

プーマスの特筆すべき点は、下部組織の充実した育成システムです。数々のメキシコ代表選手を輩出しており、その中にはウーゴ・サンチェス、ルイス・エンリケ・フローレス、クラウディオ・スアレス、ルイス・ガルシア、アルベルト・ガルシア・アスペ、ホルヘ・カンポス、ヘラルド・トラード、エフライン・フアレス、エクトル・モレノ、パブロ・バレーラといった名手が名を連ねます。彼らはプーマスの下部組織で育ち、メキシコ代表として活躍、世界にその名を轟かせました。

歴史

アマチュア時代 (1930年代-1940年代)

20世紀初頭、UNAMではアメリカンフットボールが人気でしたが、次第にサッカーも浸透していきました。1927年には、プーマスがプリメーラ・フエルサへの加盟を試みますが、CDマルテに阻まれます。1940年代、ロドルフォ・ムニョスが監督に就任し、学内での大会で好成績を残し、後のプロクラブとしての成功の礎を築きました。

セグンダ・ディビシオン参戦 (1950年代)

1954年、プーマスはセグンダ・ディビシオンに加盟。1961-62シーズンにはプリメーラ・ディビシオンへの昇格を果たしました。

プリメーラ・ディビシオン昇格と初のリーグ優勝 (1960年代-1970年代)

1961-62シーズン終了後、プーマスはプリメーラ・ディビシオン（1部）昇格を果たします。1976-77シーズンには、クラブ史上初のリーグ優勝を成し遂げました。この時期には、ウーゴ・サンチェスがデビューし、その才能を開花させています。

国際カップ戦での躍進 (1980年代)

1980年代には、CONCACAFチャンピオンズカップで初優勝。1981-82シーズンには、コパ・インテラメリカーナとCONCACAFチャンピオンズカップを制覇し、プーマスの名が国際舞台に響き渡りました。

停滞期と再度の成功 (1990年代-2000年代)

1990年代はクラブにとって低迷期でしたが、2000年代に入ると、ウーゴ・サンチェスの監督就任などを経て、再び成功の時代を迎えます。クラウスーラ2004とアペルトゥーラ2004でリーグ2連覇を達成し、2004年にはカンペオン・デ・カンペオーネスでも優勝。2005年のコパ・スダメリカーナでは決勝に進出するものの、ボカ・ジュニアーズにPK戦で敗れました。

近年 (2010年代-現在)

2009年クラウスーラで6回目の優勝、2011年クラウスーラで7回目の優勝を果たしています。

クラブカラーとニックネーム

クラブカラーは金色と青色。ニックネームの「プーマス」は、監督が選手のプレーをピューマの動きに例えたことがきっかけで、UNAMのすべての運動選手を指す愛称として定着しました。

スタジアム

ホームスタジアムは、1968年メキシコシティオリンピックのために建設されたエスタディオ・オリンピコ・ウニベルシタリオです。62,700人を収容し、UNAMのメインキャンパス内に位置しています。

ライバル

クラブ・アメリカやクルス・アスルといったメキシコシティを本拠地とするクラブとのライバル関係は特に強く、近年ではCDグアダラハラとも激しい戦いを繰り広げています。

タイトル

国内タイトル

プリメーラ・ディビシオン: 7回 (1976-77, 1980–81, 1990–91, クラウスーラ2004, アペルトゥーラ2004, クラウスーラ2009, クラウスーラ2011)
セグンダ・ディビシオン: 1回 (1961-62)
コパ・メヒコ: 1回 (1974-75)
カンペオン・デ・カンペオーネス: 2回 (1975, 2004)

国際タイトル

CONCACAFチャンピオンズカップ: 3回 (1980, 1982, 1989)
コパ・インテラメリカーナ: 1回 (1981)

UNAMプーマスは、その歴史と伝統、育成力、そして熱狂的なサポーターによって支えられ、メキシコサッカー界において重要な存在であり続けています。

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