クリストル・ブストス

クリストル・ブストスについて

クリストル・ブストス（Crystl Bustos、1977年9月8日生まれ）は、アメリカのカリフォルニア州キャニオン・カントリー出身のメキシコ系アメリカ人女子ソフトボール選手です。彼女は内野手として知られ、主に三塁手としてプレーしていますが、指名選手としても頻繁に出場しています。身長173cm、体重102kgの恵まれた体格を持ち、右投右打を行う彼女は、ソフトボール界のアイコンとしてその名を馳せています。ただし、日本のメディアでは「バストス」という表記がよく見られますが、実際の発音は「ブストス」に近く、同僚からは「ブー」という愛称で親しまれています。

経歴と業績

ブストスは、アメリカ代表として3大会連続でオリンピックに出場し、金メダルを2回、銀メダルを1回獲得しています。その圧倒的な長打力は、彼女を女子ソフトボール界の象徴的存在にしています。特にシドニーオリンピックでは、6本の本塁打を打ち、これは当時の世界記録となりました。近年では、アテネオリンピックや北京オリンピックでも優れた成績を収め、特に北京では再び6本の本塁打を放ち、22打数11安打（打率.500）、10打点、出塁率.607という驚異的な数字を残しました。これにより、彼女は日本でも広く知られるようになりました。

特に北京オリンピックでは、日本代表との試合で予選、準決勝、決勝すべてで本塁打を打ち、多くのファンを魅了しました。その結果、彼女は日本のソフトボールファンにも親しまれることとなりました。また、彼女は大会後の表彰式で、日米豪の選手たちに「2016」という数字をボールで描くよう提案し、ソフトボールの五輪復帰を訴えました。

彼女のライバルである上野由岐子選手からは、「私からホームランを打てる相手はブストスだけ」と評されるなど、互いに強い信頼関係を持っていました。実際、北京オリンピックでは、ブストスが上野選手から大会中唯一の三振を奪われ、逆に上野選手はブストスから唯一の被本塁打を受けるという特別な関係が存在しました。

引退とその後

北京オリンピックの終了後、ブストスは国際大会からの引退を発表しました。現役時代に彼女が所属していた女子プロソフトボールリーグ、ナショナル・プロ・ファストピッチのアクロン・レーサーズでは、彼女の背番号6が永久欠番となり、その功績を称えています。

クリストル・ブストスは女子ソフトボール界のレジェンドであり、その功績は今後も語り継がれることでしょう。彼女の影響は後輩選手たちにも多大なものであり、スポーツ界における女性の地位向上にも寄与しています。

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