クリーム4号

クリーム4号について

クリーム4号（クリーム4ごう）は、日本国有鉄道（国鉄）が定めた色名称の一つです。この色は、一般的には「ベージュ」と呼ばれており、国鉄部内では「小麦色」としても認識されています。1954年に初めてキハ01形レールバスの地色として制定され、これがクリーム4号に関連する歴史の始まりです。

歴史と採用

1957年には20系電車の地色としても採用され、赤2号の帯色とともに「特急色」として広く親しまれるようになりました。その後、1959年からは増備が進んでいた20系気動車においても、朱色4号との塗分けで一般形気動車の新たな標準色として利用されました。この際、準急用車両の地色にもクリーム2号から本色への切り替えが行われました。

1961年からは急行形気動車にも使われるようになり、気動車全般にわたってこの色が広がりました。2000年代に入ると、リバイバル列車の一環として、クリーム4号が国鉄時代には使用されなかった車両や第三セクターの鉄道車両でも見られるようになります。これにより、クリーム4号は単なる色名に留まらず、鉄道ファンからも愛される存在となりました。

用途と使用車両

クリーム4号は主に以下のような車両に使用されてきました。国鉄30系、31系、50系、72系といった電車や、581系、583系といった特急形電車、また従来の405系や413系といった気動車に至るまで幅広く用いられています。特に、一般形気動車は1959年から1978年にかけて新製や改造を受けた車両がクリーム4号で仕上げられるなど、約20年にわたって使用が継続されました。具体的には国鉄411系、419系や、JR東日本のE531系電車（復刻塗装）等でも利用されています。

また、貨車においてもクリーム4号が使用されており、特に粉粒体農産物運搬用のホッパ車やタキ24700形の外板色として採用されています。

近似色

クリーム4号はその名の通り、クリーム系の色合いですが、ほかにも似たような色がいくつか存在します。たとえば、クリーム2号や名鉄ストロークリームなどがその代表例です。また、一部の鉄道車両の旧塗装にも似通った色調が見受けられたりします。

関連項目

クリーム4号の歴史や利用は、国鉄色というカテゴリに掲載されるほど広範で深いものです。鉄道の歴史を通じて、この色彩は多くの人々に影響を与え続けてきました。鉄道車両の色に込められた歴史や文化を理解するためには、クリーム4号を欠かすことはできません。この色名は、ただの塗装に留まらず、日本の鉄道史の一部として今後も語り継がれていくことでしょう。

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