クレオパトラの魔宝

『クレオパトラの魔宝』は、1987年7月24日にスクウェア（現スクウェア・エニックス）からDOGブランドで発売されたディスクシステム用ロールプレイングゲームです。時田貴司氏がグラフィック、植松伸夫氏がサウンドを担当しました。

ゲーム概要

本作は、RPGの要素とアドベンチャーゲームの要素を組み合わせた作品です。敵を倒して経験値を蓄積しレベルアップするシステムと、謎解きを中心としたゲームプレイが特徴となっています。ゲームの進行はアドベンチャーゲームのようにコマンド選択式で、様々なコマンドを駆使して謎を解いていきます。ただし、街、砂の塔、神殿の3つの場所では、コマンドを選択するたびに敵が出現する可能性があります。

ゲームシステム

ゲームは街から始まり、すぐに敵が出現します。しかし、ゲーム開始直後は武器を持っていないため、攻撃することができません。レベルは最大12までで、一定の経験値を貯めて宿屋に泊まることでレベルアップします。また、経験値を65535まで貯めて宿屋に泊まると、レベルが13になり、HPが大幅に上昇します。

戦闘は、「たたかう」「もちものをつかう」「にげる」のコマンドを選択する形式です。敵にダメージを与えた際の具体的な数値は表示されず、「かなりのダメージをあたえたぞ!」といった文章で表現されます。

ストーリー

主人公の草野大介は、夏休みを利用して考古学者の父がいるエジプトを訪れます。父はクレオパトラ時代の首都アレクサンドリアで発掘調査をしており、財宝のありかを示す古文書を発見します。しかし、そこは悪霊カラドを封印した地であり、父はカラドに取り憑かれてしまいます。父を救うためには、秘宝「イシスの涙」を見つけ、女神イシスの化身であるクレオパトラを蘇らせるしかありません。大介は父を救うため、過酷な冒険に身を投じます。

舞台

ゲームの舞台は、古代エジプトをモチーフにした以下の場所です。

スフィンクス
女神の神殿
湖
セベクの神殿
砂の塔
地下神殿

登場人物

草野大介: 主人公。プレイヤーは大介の視点でゲームを進めます。
大介の父: 考古学者。悪霊カラドに取り憑かれてしまいます。
悪霊カラド: かつてエジプトを支配しようとした悪霊。封印が解かれ復活します。
カラドの使い: カラドに仕える下僕。ある人物に化けて大介を利用し、「イシスの涙」を手に入れようとします。
ムハンマド: 武器屋の主人。
おねえさん: 土産屋の店主。
老人: 道具屋の主人。スフィンクスの秘密を教えてくれます。
クレオパトラ: 女神イシスの化身として登場。ラストダンジョンで女神像として封印されています。

スタッフ

グラフィック: 中田浩美、伊藤博美、たなかりょうこ、みうらまさあき、時田貴司、HOSHINO2（星野雅紀）
プログラム: SUMI、T.IMAI
ディレクター: 田中弘道
サウンド: 植松伸夫
* シナリオ: 雪ノ浦美樹、HOSHINO1（ほしののぶゆき）

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは、40点満点中26点という評価でした。レビュアーからは、画面切り替えの遅さや敵の出現頻度の高さが指摘されています。

一方、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」では、25点満点中17.11点という評価を得ています。同誌では、グラフィックの美しさや謎解きの難易度が評価されています。また、戦闘シーンにおける敵キャラクターのアニメーションも特徴として紹介されています。

ゲーム誌『ユーゲー』では、美麗なグラフィックやアニメーションする戦闘シーンが評価される一方で、戦闘システムの稚拙さが指摘されています。また、『太陽の神殿』と比較して、作り込みの甘さや容量不足が指摘されています。

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