クロス・パーパシス

ブラック・サバスは、1994年に17作目のスタジオ・アルバム『クロス・パーパシス』を発表しました。本作は、日本で先行発売されました。

背景

ロニー・ジェイムス・ディオとヴィニー・アピスの2度目の脱退後、オリジナル・ラインナップによるワールド・ツアーが行われるという噂が流れました。バーミンガム公演の日程も発表されましたが、最終的には頓挫してしまいます。その後、トニー・マーティンが呼び戻され、ボビー・ロンディネリ（元レインボー〜クワイエット・ライオット）が新ドラマーとして迎えられました。

「イーヴル・アイ」については、エディ・ヴァン・ヘイレンが作曲に関与し、レコーディングにも参加するという噂もありましたが、後に否定されています。トニー・アイオミの自伝によると、当時ヴァン・ヘイレンがバーミンガムに滞在していたことから、エディと共にジャム・セッションを行い、アイオミが弾く「イーヴル・アイ」のリフに乗ってエディがソロを弾いたものの、その時の録音は残っていないとのことです。

ツアー

本作発表に伴うツアーのうち、1994年4月13日のハマースミス・アポロ公演の模様は、CD+VHS仕様のライブ・アルバム『クロス・パーパシス・ライヴ』（1995年）に収録されました。ツアーの締めくくりとなった南米公演では、ボビー・ロンディネリに代わって、オリジナル・メンバーのビル・ワードが本人の希望により一時的に再加入しました。

収録曲

全曲ともトニー・アイオミ、トニー・マーティン、ギーザー・バトラーの共作です。

1. アイ・ウィットネス - "I Witness" – 4:56
2. クロス・オブ・ソーンズ - "Cross of Thorns" – 4:31
3. サイコフォビア - "Psychophobia" – 3:10
4. バーチャル・デス - "Virtual Death" – 5:45
5. イマキュレイト・ディセプション - "Immaculate Deception" – 4:12
6. ダイイング・フォー・ラヴ - "Dying for Love" – 5:49
7. バック・トゥ・エデン - "Back to Eden" – 3:53
8. ハンド・ザット・ロックス・ザ・クレイドル - "The Hand That Rocks the Cradle" – 4:26
9. カージナル・シン - "Cardinal Sin" – 4:17
10. イーヴル・アイ - "Evil Eye" – 5:57
11. ホワッツ・ザ・ユース - "What's the Use" – 3:03 (日本盤ボーナス・トラック)

参加ミュージシャン

トニー・アイオミ - ギター
トニー・マーティン - ボーカル
ギーザー・バトラー - ベース
ボビー・ロンディネリ - ドラムス
* ジェフ・ニコルス - キーボード

ブラック・サバスの17作目のスタジオ・アルバム『クロス・パーパシス』は、メンバーチェンジやツアーの中止など、様々な困難を乗り越えて制作された作品です。トニー・マーティンの復帰により、よりヘヴィでメロディアスなサウンドに仕上がっています。

Cross Purposes - Discogs (発売一覧)

もう一度検索