クロード・ド・ラ・コロンビエール

クロード・ド・ラ・コロンビエールは、1641年2月2日にフランスのローヌ県サン＝サンフォリアン＝ドゾンで生まれました。1658年、彼はイエズス会に入会し、アヴィニョンとパリで神学を深く学びました。1669年には司祭に叙階され、その後の人生を神に捧げることを決意しました。

1675年、コロンビエールはフランス中部のパレ・ル・モニアルにある聖母訪問会に聴罪司祭として派遣されました。そこで彼は、修道女マルグリット・マリー・アラコクと出会いました。アラコクは当時、イエス・キリストの聖心の啓示を受けていましたが、周囲の修道女たちからは理解されず、迫害されていました。コロンビエールは、アラコクの体験が真実であると確信し、彼女の霊的指導者として支えることを決意しました。彼は、アラコクの啓示の意味を深く理解し、自身も神に遣わされた者であると感じ、その指導に専念しました。彼は、アラコクを通して聖心への崇敬を広める上で重要な役割を果たしました。

しかし、コロンビエールのパレ・ル・モニアルでの活動は長くは続きませんでした。上長の命令により、イングランドに派遣され、ヨーク公爵夫人メアリー・オブ・モデナ付きの司祭となりました。しかし、その後の政治的な混乱の中で、彼はイングランド政府によって投獄されてしまいます。コロンビエールは、この過酷な試練に耐え、国外追放という形で自由を得ました。フランスに帰国したものの、投獄中の過酷な生活によって彼の健康は著しく衰えていました。

コロンビエールは、1682年2月15日に、思い出深いパレ・ル・モニアルで帰天（死去）しました。彼の生涯は、信仰と試練、そして神への深い愛に満ちたものでした。その聖なる生き方は多くの人々に感銘を与え、彼は1929年にローマ教皇ピウス11世によって列福され、1992年にはヨハネ・パウロ2世によって列聖されました。聖クロード・ド・ラ・コロンビエールとして、彼の生涯は今もなお、多くの人々に信仰の模範として語り継がれています。

参考文献
イエズス会日本管区ホームページ

外部リンク
イエズス会日本管区ホームページ「聖クロード・ラコロンビエール」)

もう一度検索