クローバー・クラブ

クローバー・クラブは、ジンをベースとした、クラブ・カクテルを代表するカクテルの一つです。ここでは、その誕生の背景からレシピ、類似のカクテルとの比較までを詳しく解説します。

誕生の背景

クローバー・クラブは、アメリカ合衆国のフィラデルフィアにあった同名の男性向け社交クラブで、禁酒法時代に考案されました。当時、お酒の入手が困難な状況下で、秘密裏に楽しまれていたのかもしれません。その名前の由来は、クラブのシンボルであったクローバーからきています。

レシピ

国際バーテンダー協会（IBA）によるクローバー・クラブのレシピを以下に示します。このレシピは、世界中のバーで標準的に使用されています。

材料

ジン：45ml
ラズベリーシロップ：15ml
レモンジュース：15ml
卵白：数滴

作り方

1. 全ての材料をシェイカーに入れ、氷を加えてしっかりとシェイクします。
2. 十分に冷えたら、カクテルグラスに注ぎます。
3. お好みでラズベリーを飾ります。

卵白を加えることで、口当たりがまろやかになり、見た目も美しく仕上がります。ラズベリーシロップの甘さとレモンジュースの酸味が、ジンの風味を引き立てる、バランスの取れた味わいが特徴です。

類似のカクテル：ピンク・レディーとの比較

クローバー・クラブと類似するカクテルとして、ピンク・レディーが挙げられます。ピンク・レディーはイギリスで誕生したカクテルで、その名前の由来は、舞台女優に捧げられたという説があります。

両者の違いについては、いくつかの意見があります。

ジュースの有無: 本来のピンク・レディーには、ジュースを使用しないという意見があります。
レモンジュースの量: ピンク・レディーに使用するレモンジュースの量を増やすと、クローバー・クラブに近くなるとも言われています。

チャールズ・シューマンの著書『シューマンズ バー ブック』では、ピンク・レディーはクローバー・クラブの別名として紹介されています。しかし、日本語訳注では、日本で普及しているピンク・レディーのレシピと、シューマンが記述するクローバー・クラブのレシピが異なることが指摘されています。

このように、クローバー・クラブとピンク・レディーは、材料や配合によって様々なバリエーションが存在し、それぞれのバーテンダーの個性が表現されるカクテルと言えるでしょう。

クローバー・クラブは、その歴史と洗練された味わいから、世界中で愛され続けているカクテルです。ぜひ一度、その奥深い魅力を味わってみてください。

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