グラスゴー (軽巡洋艦・2代)

HMS グラスゴー (C21): スコットランドの誇りと戦火の記憶

HMS グラスゴー (C21) は、イギリス海軍が誇るタウン級軽巡洋艦でした。その艦名は、スコットランド南西部の都市グラスゴーに由来し、同名艦としては7代目にあたります。本稿では、1937年の就役から1958年の解体まで、グラスゴーの激動に満ちた艦歴を詳細に辿ります。

誕生と初期の任務

グラスゴーは1935年4月16日、グリーノックのスコッツ・シップビルディング・アンド・エンジニアリング・カンパニーで起工されました。1年余りの建造期間を経て、1936年6月20日に進水、そして1937年9月9日、晴れてイギリス海軍に就役します。第二次世界大戦の勃発は、まもなくその姿を現しました。

第二次世界大戦における活躍

1939年8月29日、グラスゴーは北海の哨戒任務に就きます。この時、既に第二次世界大戦は始まろうとしていました。戦時中は、北海における哨戒活動や、数々の船団護衛任務に従事します。ノルウェー沖での爆撃や、ドイツ船舶拿捕の試みなど、数々の危険な任務を経験しました。

ノルウェー侵攻作戦にも参加し、兵員や王族の上陸支援といった重要な役割を担いました。しかし、その任務は危険と隣り合わせでした。1940年4月、ベルゲン沖でドイツ空軍の攻撃を受け、損傷を負います。また同年5月には、アイスランド侵攻作戦にも参加しました。同年7月には、僚艦との衝突事故により、駆逐艦イモージェンが沈没する悲劇に見舞われ、グラスゴーも人的被害を受けました。

地中海へ転進後は、アレキサンドリアを拠点に船団護衛に従事しました。1940年12月には、クレタ島スダ湾でイタリア軍機の空襲を受け、被雷。損傷は深刻で、プロペラシャフトの破損などにより航行能力に影響が出ました。

その後も、グラスゴーの活躍は続きます。インド洋でのドイツ艦艇捜索、ベルベラ奪還作戦への参加、そしてインド軍艦艇誤射撃沈といった数々の出来事を経験します。1941年12月8日、誤ってインドの対潜艦艇プラブハヴァティを撃沈した事件は、その後のグラスゴーの運命にも影を落としました。

1942年、修理のためアメリカ合衆国に向かい、その後、北極船団の護衛任務に復帰。1943年3月には、ドイツの封鎖突破船レーゲンスブルクを撃沈する戦果を挙げます。同年12月には、ストーンウォール作戦に参加し、ドイツ艦隊と交戦。被弾による損害を受けながらも、プリマスへ帰還しました。

1944年には、ノルマンディー上陸作戦にも参加し、艦砲射撃により連合軍を支援。終戦後も、東インド諸島での旗艦任務や、西インド諸島への配属など、重要な役割を果たし続けました。

戦後と解体

戦後も艦隊旗艦として活躍したグラスゴーでしたが、1950年代に入ると、老朽化が進み、予備役へと編入されます。スエズ危機の際には一時的に再就役しますが、1956年に処分リスト入りし、1958年7月、ついに解体されました。

まとめ

HMS グラスゴーは、第二次世界大戦において数々の重要な作戦に参加し、その勇敢な戦いぶりで知られています。幾多の困難を乗り越えながらも、常に最前線で戦い続けたその生涯は、イギリス海軍の歴史に深く刻まれています。その功績は、決して忘れられることはないでしょう。

参考文献

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The Royal Indian Navy, Combined Inter-Services Historical Section, 1964
Marco Mattioli, Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, Osprey Publishing, 2014

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