グリゴリー・ベリチェフ

グリゴリー・ベリチェフの概要

グリゴリー・ベリチェフ（Grigory Verichev）は、1957年4月4日にソビエト連邦のクングルで生まれた著名な柔道家です。彼は95kg超級の選手として活動し、身長187cm、体重は125kgという大柄な体格を持ち、その体を活かした力強い技で知られていました。彼の競技人生は、ソ連国内外での数々の大会での成功が続きました。

競技キャリア

ベリチェフは、1981年の世界選手権において95kg超級のカテゴリーで決勝に進出しましたが、ここで日本の柔道家山下泰裕に横四方固で敗れ、惜しくも2位となりました。この大会での成績は彼のキャリアにおける第一歩を示しており、続く大会でもその名を高めていくことになります。

1984年に開催される予定だったロサンゼルスオリンピックでは、ソ連がボイコットしたため、彼のオリンピック出場は叶いませんでした。しかし、この年にはワルシャワで行われたフレンドシップ・ゲームズに参加し、見事優勝を果たしました。フレンドシップ・ゲームズは、ボイコットに対抗するための実質的な大会として、多くの強豪選手が集まる場でもありました。

1985年の世界選手権では、準決勝で斉藤仁に内股で敗れ、3位に終わりましたが、1986年の正力国際大会では95kg超級において優勝し、無差別でも優勝を達成するという偉業を成し遂げました。この当時、彼は外国勢の中でも特に強力な選手として評判を博していました。

1987年には、再び正力国際大会に参加しましたが、この大会の準決勝で小川直也に敗れ、3位に終わります。しかし、その後の世界選手権では、順調に勝ち進み、決勝ではエジプトのモハメド・ラシュワンを破り、30歳で初の世界チャンピオンの称号を獲得しました。

1988年のソウルオリンピックでは、準決勝で東ドイツのヘンリー・ストールに判定で敗れ、またしても3位入賞にとどまりました。この試合も含めて、彼はオリンピックの舞台でも卓越した実力を持っていたことが証明されています。1989年には再度世界選手権に出場し、3位に入賞しました。

引退後

引退後、ベリチェフはソ連のプロ格闘技組織DILAに所属し、そこから大仁田厚のリーダーシップの下にあるFMWにも参加しました。これによって、彼は日本のプロレス界でも知られる存在となりました。彼の競技人生の多くの功績は、未だにファンの記憶に残り、柔道界への貢献を示しています。彼は柔道スポーツの発展に大きな影響を与えた選手の一人です。

まとめ

グリゴリー・ベリチェフは、1980年代における柔道界のスター選手として数々の記録を打ち立て、海外大会でもその腕を振るったことが印象的です。彼の多彩な戦績と、オリンピックや世界選手権での功績は多くの人々に称賛され、今なおその名が語られています。

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