グルーヴ・メタル

グルーヴ・メタルとは

グルーヴ・メタルは、ヘヴィメタルのサブジャンルの一つであり、しばしばポスト・スラッシュやネオ・スラッシュ、あるいは単にグルーヴと呼ばれることもあります。また、日本独特の呼称である「モダン・ヘヴィネス」としても知られ、特にパンテラやエグゾーダーの音楽性を特徴付けています。このジャンルは、スラッシュメタルの鋭さとダイナミズムを取り入れつつ、主にミドルテンポで演奏するスタイルが特徴です。時にはハイテンポへと変化し、リスナーを圧倒するような展開を見せることもあります。

起源

グルーヴ・メタルの起源としてよく挙げられるのが、パンテラが1990年にリリースしたアルバム『カウボーイズ・フロム・ヘル』です。このアルバムは、グルーヴ・メタルというジャンルの定義において重要な作品とされています。音楽評論家のイアン・クリステは、セパルトゥラの『ケイオスA.D.』もまたこのジャンルに影響を与えた重要なサウンドを作り出したと語っています。

同じ年に発表されたエグゾーダーのデビューアルバム『スローター・イン・ザ・バチカン』も、グルーヴ・メタルの草創期を象徴する作品です。これにより、エグゾーダーとパンテラのどちらがグルーヴ・メタルの元祖かという議論が長年にわたり続いています。エグゾーダー側は、パンテラが自らの音楽に影響を受けたことを認めつつ、その努力を評価する姿勢を示しています。

他ジャンルへの影響

このジャンルのパイオニアであるパンテラやセパルトゥラは、90年代のニュー・メタルや2000年代のメタルコアに強い影響を与えたとされています。ニュー・メタルでは、グルーヴ・メタルのリズムやダウンチューニングされたギターリフを取り入れつつ、ヒップホップのビートも融合していますが、複雑なギターソロやピッキングはあまり重視されません。一方、メタルコアはヘヴィメタルの基本的な特徴を中心にブレイクダウンという低速度のパッセージを強調するスタイルが取られます。

代表的なバンド

グルーヴ・メタルを代表するバンドには、以下のようなグループがあります：

• - エグゾーダー
• - カヴァレラ・コンスピラシー
• - ゴジラ
• - セパルトゥラ
• - ソウルフライ
• - デヴィルドライヴァー
• - ヘルイェー
• - パンテラ
• - マシーン・ヘッド
• - ラム・オブ・ゴッド

これらのバンドは、それぞれ独自のスタイルを持ちながら、グルーヴ・メタルというジャンルを形成し、発展させることに寄与しています。彼らの音楽は、激しいリズムとメロディを兼ねそろえ、多くのファンを魅了し続けています。

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