グレゴリー・ニコテロ

グレゴリー・ニコテロ（Gregory Nicotero, 1963年3月15日 - ）は、特殊効果クリエイター、俳優、そして監督として映画界で広く知られています。特に、ジョージ・A・ロメロ監督の1985年の映画『死霊のえじき』で特殊メイク・アーティストとしての才能を開花させ、その後のキャリアを大きく飛躍させました。

キャリアの始まり

幼少期に『ジョーズ』を見て特殊効果に強い興味を持ったニコテロは、ペンシルベニア州ピッツバーグで、特殊効果の巨匠トム・サヴィーニの指導のもとで技術を磨き、キャリアをスタートさせました。この初期の経験が、彼の特殊効果に対する深い理解と技術的な基盤を築いたと言えるでしょう。

1985年、ニコテロはジョージ・A・ロメロ監督の『死霊のえじき』に参加した際に、後にKNB EFXグループを共同で設立することになるハワード・バーガーと出会いました。この出会いがきっかけとなり、ニコテロはバーガー、そしてロバート・カーツマンと共にハリウッドへと拠点を移し、本格的な特殊効果の道へと進むことになります。

多岐にわたる活躍

2010年には、映画『プレデターズ』でプレデターのデザインを担当し、さらにリバー・ゴースト・エイリアンのデザインも手掛けるなど、その創造性と技術力は高く評価されています。

そして、ニコテロのキャリアにおいて特筆すべきは、2010年から始まったテレビシリーズ『ウォーキング・デッド』への参加です。彼は特殊効果を担当するだけでなく、多数のエピソードで監督を務め、その才能をいかんなく発揮しています。さらに、自身も作中で何度かウォーカー（ゾンビ）を演じるなど、マルチな才能を見せています。また、2015年から始まったスピンオフ作品『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』では製作総指揮を務めるなど、その影響力はますます拡大しています。

フィルモグラフィー（一部）

出演

死霊のえじき (1985) - ジョンソン二等兵
フロム・ダスク・ティル・ドーン (1996)
ランド・オブ・ザ・デッド (2005)
ヒルズ・ハブ・アイズ (2006)
ピラニア3D (2010)
ウォーキング・デッド (2012-2022) - ノンクレジット

監督（ウォーキング・デッド）

第2シーズン 第11話 「生かすか殺すか」 (2012)
第3シーズン 第5話 「愛が狂ったとき」 (2012)
第5シーズン 第1話 「食うか食われるか」 (2014)
第6シーズン 第1話 「導かれし屍たち」 (2015)
第7シーズン 第1話 「惨き鉄槌」 (2016)
第8シーズン 第1話 「全面戦争」 (2017)
第9シーズン 第1話 「新たな幕開け」 (2018)
第10シーズン第1話 「境界線」 (2019)
* 第11シーズン第5話 「アウト・オブ・ジ・アッシェズ」 (2021)

これらの作品はほんの一部であり、ニコテロは数多くの映画やテレビシリーズで特殊効果、出演、監督として幅広く活躍しています。

グレゴリー・ニコテロは、特殊効果の世界に情熱を注ぎ、常に新しい技術や表現を追求する姿勢を持ち続けています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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