ケイトリン・ジェンナー

ケイトリン・ジェンナー：アスリートからトランスジェンダーとしての自己表現

ケイトリン・マリー・ジェンナー（Caitlyn Marie Jenner）は、1949年10月28日生まれ。元々はウィリアム・ブルース・ジェンナー（William Bruce Jenner）という名で、アメリカ合衆国で活躍した陸上競技選手でした。特に十種競技の選手として名を馳せ、1976年のモントリオールオリンピックでは金メダルを獲得、当時の世界記録保持者でもありました。その後、トランスジェンダー女性であることを公表し、ケイトリン・ジェンナーとして新たな人生を歩んでいます。

スポーツ選手としての輝かしい経歴

元々はアメリカンフットボールの選手でしたが、膝の怪我をきっかけに陸上競技へと転向しました。1972年のミュンヘンオリンピックでは、十種競技のアメリカ代表に選出されるも、結果は10位。しかし、この経験が彼女の競技力を飛躍的に向上させるきっかけとなりました。

1974年には8000点を超え、同年8月には8308点を記録。翌1975年8月、ユージーンで開催された国際大会では、8524点という当時の世界新記録を樹立し、アメリカを優勝に導きました。この大会では、ミュンヘンオリンピックの金メダリストであるニコライ・アビロフにも勝利しています。

1976年のモントリオールオリンピックでは、圧倒的な強さを見せつけました。砲丸投で自己ベストを記録するなど、複数の種目で素晴らしいパフォーマンスを発揮。2位に200点以上の差をつけ、8618点という世界新記録で金メダルを獲得しました。その功績が認められ、同年にはジェームスサリバン賞を受賞しています。

オリンピック後、ジェンナーは競技生活から引退。その後は、俳優として映画やテレビドラマに出演するなど、多岐にわたる活動を展開しました。2021年にはカリフォルニア州知事選への出馬を表明し、話題を集めました。

トランスジェンダーとしてのカミングアウトとその後

ジェンナーは、2015年にトランスジェンダーであることを公表。米 Vanity Fair誌で女性としての姿を披露し、大きな反響を呼びました。Twitterアカウントを開設すると、わずか4時間でフォロワー数が100万人を突破し、当時の最速記録を更新しました。同年9月には、法的に名前と性別の変更が認められ、ケイトリン・ジェンナーとして新たな人生をスタートさせました。

私生活

ニューヨーク州で生まれ、父は樹木医でした。複数の結婚歴があり、最初の妻との間に2人、2番目の妻との間に2人、そしてクリス・ジェンナーとの間に2人の娘がいます。クリス・ジェンナーとの間には、ケンダル・ジェンナーとカイリー・ジェンナーがいます。クリスとの離婚後、トランスジェンダーであることを公表しました。

性的指向

性的指向については、無性愛者であると公言しています。以前は男性に性的魅力を感じないと語っていましたが、現在は「私を女性として扱ってくれる男性がいれば、とても魅力的に感じる」とも述べています。

ケイトリン・ジェンナーの人生は、スポーツ選手としての成功、トランスジェンダーとしての自己表現、そして社会への貢献という、多岐にわたる側面を持っています。彼女の勇気ある行動は、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。

Official site （英語）
ケイトリン・ジェンナー - Olympedia（英語）
ケイトリン・ジェンナー (@Caitlyn_Jenner) - X（旧Twitter）
ケイトリン・ジェンナー - IMDb（英語）

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