ケイト・セント・ジョン

ケイト・セント・ジョンの音楽キャリア

ケイト・セント・ジョン（Kate St John）は、1957年10月2日に生まれたイングランドの作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、そしてマルチ楽器奏者です。彼女はクラシック・オーボエの訓練を受けた後、音楽の道を歩み始めました。初期のキャリアである1980年代には、彼女は「ザ・ラヴィッシング・ビューティーズ」というトリオに参加し、必要なパフォーマンス経験を積むことができました。このバンドは、1981年冬にリバプールのティアドロップ・エクスプローズとの共演や、1982年初頭にはイギリスツアーを行うなど、注目を集める活動をしていました。

このトリオでの経験を経て、セント・ジョンは1980年代から1990年代初頭にかけてドリーム・アカデミーのメンバーとなります。このグループでは、ニック・レアード・クロウズ、ギルバート・ガブリエルと共に活動し、1985年に「ライフ・イン・ア・ノーザン・タウン」というシングルが世界的なヒットを記録しました。また、彼らは3枚のアルバムをリリースし、その音楽スタイルで多くの人々に感銘を与えました。

1990年代に入ると、セント・ジョンは著名なシンガーソングライターであるヴァン・モリソンのライブ・バンドに参加し、オーボエやサックスを演奏しました。彼女はヴァン・モリソンの5枚のアルバムに携わり、その音楽作りに重要な役割を果たしました。このような経験は、彼女の音楽に対する理解を深め、さらなる成長へとつながったのです。

1994年には、ロジャー・イーノとの共作によるアルバム『ザ・ファミリアー』をリリースしました。この作品は彼女にとって新たな挑戦であり、その後、ケイト、ロジャー・イーノ、ビル・ネルソン、ララージ、立花まゆみで構成されるバンド「チャンネル・ライト・ヴェッセル」の結成に至りました。このバンドは、彼女の音楽の幅をさらに広げる重要なプロジェクトでした。

また、彼女はソロ・アルバムも2枚発表しており、『夜のいたずら』（1995年）と『セカンド・サイト』（1997年）は、彼女の独自の音楽スタイルを示す重要な作品です。これらのアルバムは、セント・ジョンの才能を際立たせ、多くのファンの支持を得ました。

近年では、セント・ジョンと彼女の夫で制作パートナーであるニール・マッコールが、映画音楽の制作に特化した活動を展開しています。彼らは『遥か群衆を離れて』（2015年）、『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』（2017年）、『レイチェル』（2017年）、『ザ・リトル・ストレンジャー』（2018年）などの作品に取り組んできました。

ディスコグラフィ

• - リーダー・アルバム

- 『ザ・ファミリアー』 - The Familiar (1992年、All Saints) ※with ロジャー・イーノ
- 『夜のいたずら』 - Indescribable Night (1995年、All Saints)
- 『セカンド・サイト』 - Second Sight (1997年、All Saints)

• - チャンネル・ライト・ヴェッセル

- 『オートマティック』 - Automatic (1994年、All Saints)
- 『エクセレント・スピリッツ』 - Excellent Spirits (1996年、All Saints)

ケイト・セント・ジョンの音楽は、多岐にわたるスタイルやプロジェクトを通じて、今もなお人々の心を掴み続けています。彼女の豊かな音楽キャリアは、リスナーに新しい体験を提供し、未来に向けての期待を持たせているのです。

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