ケビン・タワーズ

ケビン・スコット・タワーズ：投手から名GMへ

ケビン・スコット・タワーズ（Kevin Scott Towers, 1961年11月11日 - 2018年1月30日）は、アメリカ合衆国オレゴン州メドフォード出身の元プロ野球選手（投手）であり、引退後はサンディエゴ・パドレスとアリゾナ・ダイヤモンドバックスの2球団でゼネラルマネージャー（GM）を務めました。右投右打。

現役時代

ミラコスタ・カレッジ在学時の1981年、MLBドラフト13巡目（全体323位）でアトランタ・ブレーブスから指名を受けましたが、契約には至りませんでした。ブリガムヤング大学へ転校後の1982年6月、MLB二次ドラフト1巡目（全体1位）でサンディエゴ・パドレスから指名され、プロ入りを果たしました。しかし、現役時代は1988年にAAA級まで到達したのが最高クラスで、メジャーリーグでの出場経験がないまま、1989年に引退しました。

引退後、GMとして

引退後、タワーズは指導者、スカウトとして野球界に貢献します。引退年の1989年から2年間はパドレス傘下（当時）のA-級スポケーン・インディアンスで投手コーチを務めました。また、並行して1989年から1991年まではパドレス、1991年から1993年まではピッツバーグ・パイレーツのスカウトとして活動しました。1993年からはスカウトディレクターとしてパドレスへ復帰し、1995年にはGMへ就任しました。2009年10月までのパドレスGM在任中、4度の地区優勝と1998年のワールドシリーズ進出へ導きました。

2010年のシーズン中はニューヨーク・ヤンキースの特任スカウトを務め、9月にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスのGMへの就任が発表されました。ダイヤモンドバックスでは2011年に地区優勝を果たし、2014年まで務めました。

2015年にはシンシナティ・レッズのスカウト兼GM特別補佐を務めましたが、2016年からは甲状腺癌を患い、2018年1月30日に逝去されました。同年にはパドレスの球団殿堂入りを果たし、5月12日にはタワーズとその功績を讃えるセレモニーがペトコ・パークで催されました。

GMとしての手腕

タワーズは、自身が投手であったこと、そしてコーチ経験も有していたことから、野手よりも投手、特にブルペン編成に手腕を発揮しました。オールドスクールな考え方を持ち、チームの和や闘争心を重視するタイプであったとされています。

ケビン・タワーズは、選手としてはメジャーの舞台に立つことはできませんでしたが、GMとしてその才能を開花させ、2つの球団を強豪へと押し上げました。彼の功績は、野球史に深く刻まれています。

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