ケフィア事業振興会

株式会社ケフィア事業振興会について

株式会社ケフィア事業振興会は、東京都千代田区を拠点とする企業で、食品等の通信販売を行っています。この会社は、約40の関連企業を含むケフィアグループの統括を担っています。

会社の沿革

1992年に創業したケフィア事業振興会は、2010年に株式会社ケフィアカルチャーと合併し、新オフィスであるケフィア・ビルを建設しました。しかし、2011年には、グループ企業である株式会社ケフィア倶楽部が独立し、金銭的なトラブルから訴訟が発生。その後、商品購入者に対してダイレクトメールを用いて借入金を募るなどの状況が続きました。これに伴い、2012年には取引先への支払いが滞る事態に。

2013年には売上高が65億5195万円に達したものの、その後もオーナー制度や企業経営指導によって急増した入金があり、2017年には売上高が1004億252万円に達しました。しかし、この成長の裏では、2018年6月にオーナー制度利用者に対する支払い遅延が発生しました。

同年の9月3日、東京地方裁判所はケフィア事業振興会と関連企業に対して破産手続き開始の決定を下しました。債権者は約3万3700人に及び、負債総額は約1053億円に達しています。破産手続き開始後、関連する企業や個人も次々に破産手続きに入ります。

例えば、2018年12月14日には、代表の鏑木秀彌とその息子の武弥も破産手続きが開始されました。また、同年12月21日にはケフィア・ビルが競売にかけられ、16億円で売却されました。このビルはその後、破産管財人の事務所として利用されることになります。

経営破綻後の動向

経営破綻後、2019年2月には東京都の旧本社に警察による家宅捜索が行われ、元代表の鏑木秀彌が逮捕される事態が発生しました。さらに、武弥は自宅で自殺するという悲劇的な展開を迎えました。債権者集会も開催され、多くの債権者が参加した結果、負債総額は1002億7286万円にのぼることが確認されました。

その後、2020年2月には、旧経営陣が出資法違反の罪で逮捕されました。破産手続きが進む中で、経営側に月数十万から数百万円の給与が支給されていたことが明らかとなり、さらなる混乱が続きました。破産手続き中の関連会社や個人の中には、経済的な問題により手続きが廃止される例も見られました。

事業内容

ケフィア事業振興会は、主にケフィアヨーグルトの種菌の普及・販売を目的とし、その他の加工食品もグループ企業から仕入れ、会員制の通信販売サイト「ケフィアカルチャー」で販売しています。会員数は約220万人にのぼります。さらに、5万円で購入できる「オーナー制度」も導入されていましたが、小口融資の需要を満たすために高利で資金を調達していたとの指摘もあります。

最後に

このように、株式会社ケフィア事業振興会は、急成長から破産に至るまでの複雑な歴史を有する企業であり、その経営の透明性や倫理が管理される必要があることを痛感させられます。

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