ケリー・ストーファー

ケリー・ストーファー：期待と苦難が交錯したQB

ケリー・ストーファー（Kelly Stouffer）は、1964年7月6日生まれ、ネブラスカ州スコッツブラフ出身の元アメリカンフットボール選手です。ポジションはクォーターバック（QB）を務めました。

大学時代

ストーファーは、ネブラスカ州北西部のラッシュビルの高校を卒業後、コロラド州立大学に進学し、1984年から1986年までプレーしました。1986年のシーズンは6勝5敗。在学中にチームがボウルゲームに出場することはできませんでしたが、彼は通算パス記録となる7,142ヤードを獲得。1987年1月に行われた東西オールスターゲームではMVPに選ばれるなど、その才能を発揮しました。

NFLでの苦闘

1987年のNFLドラフトで、ストーファーはセントルイス・カージナルスから1巡目全体6位で指名されました。これは、同年のドラフト全体1位で指名されたビニー・テスタバーディに次ぐQBとしての評価でした。しかし、当時のカージナルスにはニール・ロマックスという実績のあるQBが在籍しており、彼の指名は疑問視する声も上がりました。契約交渉は難航し、カージナルスは最終的にシアトル・シーホークスにドラフト指名権とのトレードで彼を放出しました。

シーホークスでは、4年310万ドルの契約を結びました。当初は控えQBとしてのスタートでしたが、1988年のシーズン中に先発の座を掴み、第7週のニューオーリンズ・セインツ戦では、当時のNFL新人記録となる370ヤードを投げる活躍を見せました。しかし、その後は怪我や不調に苦しみ、安定したパフォーマンスを発揮することができませんでした。1992年には先発QBに返り咲いたものの、再び怪我に見舞われ、シーズン終了後にシーホークスから解雇されました。その後、マイアミ・ドルフィンズやカロライナ・パンサーズにも在籍しましたが、いずれも短期間でチームを離れ、1996年に現役引退を表明しました。

ストーファーのNFLキャリアは、5シーズンでわずか16試合の先発出場にとどまりました。通算成績は、2433ヤード獲得、7タッチダウン、19インターセプトでした。ドラフトでの高い評価とは裏腹に、NFLではそのポテンシャルを十分に発揮することができませんでした。

引退後

現役引退後は、ESPNでカレッジフットボールの解説者を務めました。

ケリー・ストーファーは、大学時代に輝かしい実績を残し、NFLドラフトでも上位指名を受けた選手でしたが、プロの世界では様々な困難に直面し、その才能を十分に開花させることができませんでした。しかし、彼のキャリアは、成功と挫折、期待と失望が入り混じる、プロスポーツの世界の厳しさを物語るものとして、記憶されるでしょう。

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