ケルヴィン (駆逐艦)

HMS Kelvin (F37) の概要

HMS Kelvin（F37）は、K級のイギリス海軍駆逐艦であり、1930年代末から1940年代にかけての重要な海戦で活躍しました。彼の艦歴は多くの戦闘や任務によって彩られています。

艦歴の始まり

ケルヴィンの起工は1937年10月5日で、1939年1月19日に進水、同年11月27日に正式に就役しました。就役後すぐに第二次世界大戦が勃発し、彼の運命の一部となりました。

主要な任務

1940年、ケルヴィンは様々な任務に従事しました。9月には触雷した駆逐艦「アイヴァンホー」の処分を行い、10月にはシェルブールに向かう戦艦「リヴェンジ」を護衛しました。この年の11月27日に行われたスパルティヴェント岬沖海戦にも参加し、その戦闘でも重要な役割を果たしました。

1941年5月、ケルヴィンは駆逐艦「ジャッカル」、「カシミール」などと共にベンガジを砲撃。その後、クレタ島へ向かい、撤退戦では比較的軽微な損傷で済みました。1942年3月には第2次シルテ湾海戦に参加。これらの任務を通じて、厳しい状況下でもその能力が試されました。

1942年4月16日、ケルヴィンはクレタ島近くでのライター作戦において、海兵隊第11大隊の兵員を上陸させ、敵の通信施設を破壊しました。12月には、駆逐艦「ジェーナス」、「ジャヴェリン」、「ジャーヴィス」と共にチュニジア沖でイタリアの水雷艇「ルポ」を沈める戦果を挙げました。

戦争の激化

1943年、ケルヴィンはさらなる戦闘に投入されました。1月8日には、クリアト諸島沖で原動機付帆船3隻を沈める任務を遂行しました。この時、実際にはイタリア船団のガソリンタンクを攻撃していたとされています。

1月9日には、軽巡洋艦「ユーライアラス」と駆逐艦「ジャーヴィス」と共に出撃し、MW19船団をマルタまで護衛。また、1月16日には商船「D'Annunzio」とその護衛のイタリア水雷艇「ペルセオ」を攻撃し、「D'Annunzio」を沈めることに成功しました。

1月20日には、掃海艇グループを全滅させ、1月22日には軽巡洋艦「クレオパトラ」と共にズワーラ砲撃を行うなど、その戦果は盛況を極めました。

戦後と解体

1944年にはドデカネス諸島の解放作戦に参加し、ティロス島を砲撃して特殊舟艇部隊を上陸させました。しかし、その後の1949年4月6日、ケルヴィンは売却され、スコットランドのトルーンで解体されました。これにより、彼の長い艦歴は幕を閉じることとなりました。

参考文献

HMS Kelvinの艦歴や詳細な情報を知るためには、以下の文献が参考になります。

• - Colledge, J. J.; Warlow, Ben (2006)「Ships of the Royal Navy」
• - English, John (2001)「Afridi to Nizam: British Fleet Destroyers 1937–43」
• - Friedman, Norman (2006)「British Destroyers & Frigates: The Second World War and After」

この情報からも、HMS Kelvinがいかに多くの戦闘を通じて海軍に貢献してきたかを知ることができます。

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