コインロッカー・ベイビーズ (バンド)

コインロッカー・ベイビーズは、1986年に結成され、1989年に解散した日本のロックバンドです。メンバーは、ボーカル・ギターの山中さわお、ベースの岩田こうじ、ドラムスの吉田つとむの3人でした。結成当初は、山中さわおの実兄である山中英俊がベースを担当していました。

バンドの音楽性は、その見た目からは想像しにくいアコースティックなサウンドが特徴でした。髪を逆立てるなど、パンク・ロックのようなファッションをしていたメンバーたちでしたが、山中さわおが作詞作曲を手掛ける楽曲は、繊細でメロディアスなものが多く、そのギャップが魅力でした。

活動期間中、レコードやコンパクトディスクなどのメディアを通して作品を発表することはありませんでしたが、自主制作でデモテープを作成し、ライブを中心に活動を展開していました。その音楽は、当時の音楽シーンにおいて、独自の世界観を確立していました。

バンド名の由来は、山中さわおが村上龍の小説「コインロッカー・ベイビーズ」に感銘を受けたことによります。小説のタイトルをそのままバンド名に採用したことからも、その影響の大きさが伺えます。

1989年、山中さわおが元KENZI & THE TRIPSの上田ケンジと共にthe PILLOWSを結成することになり、コインロッカー・ベイビーズは解散しました。しかし、コインロッカー・ベイビーズ時代に制作された楽曲の一部は、the PILLOWSの活動の中でも演奏・録音され、その音楽は引き継がれていきました。

その後、the PILLOWSが活動を停止していた1993年に、コインロッカー・ベイビーズは再結成を果たし、ツアーを行いました。また、Mr.Childrenの鈴木英哉をサポートメンバーに迎えたライブも数回開催されました。鈴木英哉は、本来ドラマーですが、コインロッカー・ベイビーズではギターを担当し、新たな一面を見せました。

メンバー詳細

山中さわお（やまなか さわお）
ボーカル・ギター担当。バンドの楽曲の作詞作曲を手掛けていました。
コインロッカー・ベイビーズ解散後、1989年にthe PILLOWSを結成し、現在も活動を続けています。
山中さわお個人の詳細については、山中さわおの項目を参照ください。

岩田こうじ（いわだ こうじ）
ベース担当。
1991年にTHE CHEWINGGUM WEEKENDを結成し、音楽活動を継続しています。

吉田つとむ（よしだ つとむ）
ドラムス担当。
解散後、具体的な音楽活動についてはあまり知られていません。

コインロッカー・ベイビーズは、短い活動期間ではありましたが、その音楽性やメンバーの活動は、後の音楽シーンに影響を与えました。特に、山中さわおが率いるthe PILLOWSの原点とも言えるバンドとして、その存在は今でも多くの音楽ファンに語り継がれています。

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