コガクウツギ

コガクウツギ（小額空木、学名：Hydrangea luteovenosa）は、アジサイ科アジサイ属に分類される落[[葉性]]の低木です。名前の由来は、同じアジサイ科のガクウツギと比較して花が小さいことにちなんでいます。

分布と生育環境

コガクウツギは、本州の東海地方より西の地域、四国、九州にかけて分布しています。主に谷間の二次林などの日陰に自生し、湿り気のある環境を好みます。比較的、日当たりの悪い場所でも生育が可能で、林縁や道沿いなどでも見かけることがあります。

形態

樹高は通常1mから2m程度で、最大でも2mほどにしかなりません。枝は赤紫色から黒紫色を帯び、葉には光沢があるのが特徴です。葉は単葉で、対になって生え、形は長楕円形または楕円形をしています。葉の表面は滑らかで、緑色が鮮やかです。

花

開花時期は初夏の5月から7月にかけてで、枝先に散房花序を形成し、白い花を咲かせます。花序には、両性花と装飾花が混在しています。花びらのように見える部分は、実際には装飾花のガクであり、このガクが花全体を彩ります。花径は3cmから5cmほどで、特に日当たりの良い場所では、より多くの花が見られることがあります。また、コガクウツギの花は、芳香を放つことも特徴の一つです。

果実

果実は朔果で、9月から10月頃に成熟します。大きさは約5mm程度と小さく、種子を含んでいます。

その他

コガクウツギは、その美しい花と、比較的手軽に育てられることから、庭木としても利用されることがあります。また、日陰でもよく育つため、庭のアクセントとしても人気があります。

参考文献

佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989年)平凡社

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