コチア

コチア（Cotia）について

コチアはブラジル・サンパウロ州に位置する都市で、サンパウロの西側にあり、同市の都市圏に組み込まれています。この地域に住む市民は「コチアーノ（cotiano）」と呼ばれ、女性は「コチアーナ（cotiana）」と称されます。貴重な歴史と文化を持つこの都市の魅力について、以下で詳しく紹介します。

名称の由来

コチアの名前にはいくつかの説があります。一つは、トゥピ語の「Akuti」や「Kuti」から来ており、これは「住処」や「家」を意味します。また、別の説では「Kutia」が合流地点を指し、山道が交わる重要な位置にこの名前が付けられたとされています。一般的には、コチアの名前は先住民が飼っていた小動物「クチア」に由来すると考えられています。

歴史

コチアの正式な創立年は1856年とされていますが、その前からポルトガル人や先住民による定住がありました。市議会の記録によると、16世紀末から17世紀初頭にかけて、この地の土地所有権を巡る争いが記されています。コチアは当初「アクチア（Acutia）」と呼ばれ、イエズス会の司祭によって先住民のキリスト教化のための村が設立されました。ここには、先住民族が利用していた山道が多くあり、探検隊によりブラジルの内陸へ向かう道としても利用されました。

17世紀の間、バンデイランテと呼ばれる探検者たちがこの土地をポルトガル王から無償で与えられ、所有することとなります。著名なバンデイランテであるフェルナン・ジアス・パエスによってノッサ・セニョーラ・デ・モンセラットの礼拝堂が建設され、1713年にはエステボン・ロペス・デ・カマルゴが教会を自身の土地に移し、今に至るまでその名が残っています。

18世紀から19世紀にかけては、サンパウロ市とソロカーバ市を結ぶ宿場町として賑わいを見せました。そして1823年、コチアは小教区となり、1856年4月に町としての地位を得ました。当時の人口は3370人で、その中に411人の奴隷が含まれていました。

20世紀になると日本からの移民が入り、ジャガイモの栽培が行われるようになります。これによりコチアはジャガイモの名産地として知られるようになりました。1927年にはブラジル日系人によって、ブラジルで初めての民間農業生産者協同組合であるコチア・バタタ生産者産業組合が設立され、その後、同地でも野菜栽培や養鶏業が発展しました。

姉妹都市

コチアは国際的にも交流を持っており、以下の都市と姉妹都市関係があります：

• - 高知市（日本）
• - いの町（日本）
• - カスタンニャウ市（ブラジル）
• - フレズノ市（アメリカ合衆国）
• - 蕪湖市（中国）
• - 北見市（日本）
• - スラバヤ市（インドネシア）
• - クチン市（マレーシア）

出身者

コチアからはプロサッカー選手のレアンドロ・バリオス・ヒタ・ドス・マルティレスが名を馳せています。

参考文献

• - アンドウ・ゼンパチ著『コチア産業組合三十年の歩み』（コチア産業組合、1959年）

コチアは歴史的な背景と文化を持つ都市であり、訪れる人に多くの発見をもたらすことでしょう。その魅力はぜひ体験してみてください。

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