コネクサスモバイルアライアンス

コネクサス・モバイル・アライアンスは、2006年4月に発足したアジア太平洋地域最大級の携帯電話事業者アライアンスです。このアライアンスは、域内の主要な携帯電話会社が連携し、国際ローミングサービスや多国籍企業向けソリューションの分野で協力することを目的としています。

概要

このアライアンスには、日本からはNTTドコモが参加しており、11社が13の国と地域で約2億4千万人の契約者をカバーしています。コネクサスの主な活動としては、国際ローミングサービスの相互利用や、多国籍企業が複数国で円滑に通信を利用できるようなサービスの開発と提供が挙げられます。

2008年3月には、提携7社を中心に、低価格な国際データローミングプランを発表しました。これは、NTTドコモの「WORLD WING」利用者向けに、1日あたり12万パケットまでを2000円で利用できるというものでした。また、韓国のKT（当時はKTF）とは、HSDPA（高速パケット通信規格）に関する提携も行っており、A2502 HIGH-SPEEDやL706ieといった端末を共同で調達しています。さらに、コネクサスを通じてHTC製の端末を共同購入する計画も浮上するなど、端末調達においても連携を深めていました。

その後、国際ローミング時のデータ通信を定額で利用できる「海外パケ・ホーダイ」のようなサービスにおいても、コネクサス・モバイル・アライアンスの加盟事業者が含まれるようになりました。これにより、利用者は海外でも安心してデータ通信を利用できるようになりました。

海外プラスナンバー

2009年3月からは、KT（旧KTF）と共同開発した「海外プラスナンバー（韓国）」というサービスが開始されました。これは、通常の「WORLD WING」対応の携帯電話で、韓国国内でKTの携帯電話番号を使って通話ができるという画期的なサービスです。1枚のSIMカードで2つのキャリアの電話番号を使い分けられるサービスは、日本では初めての試みでした。同様のサービスとしては、香港と中国の電話番号を1枚のSIMカードで利用できるものも存在していました。


加盟企業（2011年5月時点）

以下は、2011年5月時点でのコネクサス・モバイル・アライアンスの加盟企業です。

日本: NTTドコモ
インド: BSNL、MTNL
台湾: 遠伝電信（FET）
香港・マカオ: ハチソンテレコム
韓国: KT
インドネシア: インドサット
フィリピン: スマート・コミュニケーションズ
シンガポール: スターハブ
タイ: トゥルームーブ
ベトナム: ビナフォン

コネクサス・モバイル・アライアンスは、アジア太平洋地域における携帯電話事業者の連携を強化し、顧客にとってより便利で経済的な通信サービスを提供することに貢献してきました。加盟各社の協力により、国際ローミングの利便性向上や新しいサービスの開発が進められ、多国籍なビジネス展開をサポートする基盤となっています。

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